時空警察捜査一課・特別出張版
〜時空捜査官VS時をかける少女、その顛末〜

 

★このテキストは、2005年夏公開映画「姑獲鳥の夏」ネタバレ度120%です。未見の方はご注意ください★

 

 

時空警察part5が2005年正月に放送されてから約半年。
その続編となる映画が、同年夏、遂に公開されることになりました。
サブタイトルが「姑獲鳥の夏」。京極夏彦原作の名作ミステリーをベースにした、時空警察のれっきとした続編であります。

公式ページ見ると、見るからに怪しい着物姿の堤真一とか見るからに鬱々悶々とした永瀬正敏とかトリックの上田教授とか見慣れない人物が多数出てきますが、それでもこれは誰がなんといおうと時空警察なのです。

なぜなら、我らが広瀬忠生巡査部長が超重要キーポイント人物としてご出演されている上、part1の霧山ユキエ巡査部長(篠原涼子)も出てきます。そして、part4で伊能警部と対決した明石元二郎参謀長(寺島進)までおります。
さらに、広瀬さんの奥さん役が原田知世。あの、時をかける少女であります。

従いまして、これは時空警察の続編なのです。
この論理をどんどか飛躍させていくと古畑任三郎・ドールハウス・ケイゾク・カバチタレはもちろん、サラリーマン金太郎やら菊次郎とさきやら毛利元就やら果ては真珠夫人までが時空警察ということになりかねないのですが、まぁそれはおいといてと(つ´∀`)つ

もっとも今回、時空警察としての捜査ではないようです。
捜査中になんらかの事故で時空エレベーターが暴走してしまい、記憶を完全に失った状態で昭和初期の時代に放り出されてしまった広瀬巡査部長が、同じように時をかけすぎて記憶を失った原田知世と出会って夫婦となり、そして……という話のようです。──つまりは、時空警察捜査一課・外伝というわけですね♪ それも、広瀬巡査部長主役の外伝であります!!

 

 

その割に主要キャスティング表には、死体役でしか出てこない三輪ひとみの名があるのに広瀬さんの中の人の名前がなかったりしますが、気にすることはございません。そう、あんなもの、気にするこたーない! あんな、事務所の力とかギャラとか人より優れてるとかいないとか何やらつまらんことで決まるような単なる俳優順列など、我らが広瀬巡査部長にゃ関係ありません! 関係ないったらないんです! 映画の中じゃ完全に見事に影の主役ですから!! え、気にしてる!? あはははは気にしてるわけないじゃーありませんか!! 広瀬さんは、広瀬さんは……

 

 

何だか早くも涙が出てきてモニターが見えなくなっておりますが、とりあえず気を取り直して映画に専念いたしましょう。
ちなみに映画の中で広瀬さんは久遠寺(藤野)牧朗という別名を持っておりますが、面倒なので本レビューでは全部広瀬さんで通させていただきます。

 

 

昭和27年夏。舞台は由緒ある産婦人科・久遠寺医院。
古くからの大病院であるこの久遠寺家には、妙な噂が流れていた。
久遠寺家の娘・梗子として転生した、時をかける少女・原田知世。しかし彼女は妊娠20ヶ月の腹をかかえたまま、未だに出産の兆しが見られないという。
その上、彼女の夫・牧朗……つまり、時空エレベーターの暴走で記憶を失い昭和初期に放り出された広瀬巡査部長は、1年半前になぜか密室から煙のように姿を消したらしい。
たぶん記憶が戻って時空エレベーターを呼び出して現代に帰ってきて今頃は伊能警部に怒鳴りつけられているのでしょうが、そしてさらにさらに久遠寺医院には、赤ん坊が次々に消えるという、産婦人科医としては致命的な噂があった。しかも、勤務していた看護婦の一人が殺されたらしい……

 

……ということを、冒頭およそ30分(体感時間)ぐらいかけて、怪しい着物姿の古本屋・堤真一(=京極堂主人)と鬱々男の永瀬正敏(=関口)が説明してくれます。
どうやら今回、広瀬さんはこの二人に捜査されてしまう側のようです。
ですがこの京極堂主人というのが実に曲者で、冒頭から脳だの神経だの仮想現実だのと、本筋と関係ありそうでなさそうな御託を並べたてて関口と観客を混乱させまくってくれます。
しかもこの時、画面が微妙な具合で揺れまくるので、現実から一時離れ映画の世界にこれから入り込もうという観客にとってはちょっとキツイです。映画の中の世界に慣れてきた中盤ならともかく、序盤からのめまいを引き起こさせるような映像は正直、私の如きパニック&めまい持ちにとっては地獄でした。
ビデオで見る分には問題ないかも知れませんが。

 

なので、この時点で私は話の本筋を追うのはあきらめて、ひたすら広瀬さんだけを追いつづけることに致しました。
原作は一応読んでるし、某ちゃんねるでだいたいの評判は知ってるし憑物落としのシーンもおざなりらしいし梗子と広瀬さんと内藤の例のシーンもないし、ということであまり力を入れてストーリーを追う必要はないのです♪ この調子でやられては、真面目に話を追いかけていたらおそらく中盤までもたずにめまいでぶっ倒れてしまう!!



しかしこの関口という男もどこか妙で、自分から久遠寺医院の話を持ち出したくせに肝心のところを覚えていません。
たとえば、久遠寺の婿たる広瀬さんが関口の先輩だったこととか。
京極堂に言われてさらに学生時代のアルバムを持ち出され写真を見せられてようやく思い出す始末。そしてアルバムを見る関口。
冒頭から待つこと数十分、ようやく広瀬さん、キタ━━━(゚∀゚)━━━???

 

 

そして画面いっぱいに現れる、学生時代の広瀬巡査部長の白黒のご真影……

 

 

………

 

 

 

………

 

 

 

………。

 

 

 

 

 

どう見ても永瀬正敏の先輩には見えないとか(映画では後輩という設定になったらしいという話も聞いたが)、ちょっと気弱そうな目つきが久遠寺牧朗の性格をよく表しているといえばいえるのかもとか、中の人40超えてるはずなのに学生服が全く違和感ないとかいろいろ突っ込みどころはありましたが、とりあえず、その日最大の発作の危険が訪れた瞬間でした。
パニック発作? いえ、違います。爆笑の発作です。

 

私は初めから「恵俊彰」ではなくて「広瀬忠生巡査部長」と半分強引に頭を切り替えて見ていたので映画館のド真ん中でお茶を吹くという恥さらしは危ういところで逃れましたが、そうでない大多数の人はどうだったのだろうか。たぶん大方の観客は着ぐるみハイパーホッケープレイヤーの痩せてる方としか認識してな

 

関口はその後、探偵事務所を営む上田教授、もとい榎木津礼二郎のところへ相談に。そこで偶然、同じく相談に来た久遠寺梗子の姉・涼子と出会います。
勿論この涼子も時をかける少女原田知世(二役)です。どうやら原田嬢は、時をかけすぎてかけすぎて記憶を失ったばかりか時空の穴に投げ込まれて二つに分裂したもよう。
これだけで既にかなりややこしい話になってますが大丈夫です。後半もっとややこしくなりますので。
関口はどうやらこの涼子とも因縁があるようですが、それすら忘れている模様。強度の若年健忘症と思われます。


で、関口は京極堂の妹(第一でナイトこと田中レナ)やら上田教授やらを引き連れ問題の久遠寺医院へ。
この久遠寺医院、不気味というより妙に古臭く作りこまれています。医院だけでなく京極堂内部とかバーとか他のセットもそうなのですが。いかにも終戦ちょっと後の日本、という感じがこれまた時空警察を思い起こさせます(特にpart2)
怖いというより古い、という感覚を呼び起こさせるのは果たしてこの映画において成功なのか失敗なのか。

 

密室に入って姿を消したという広瀬さん。その問題の時空エレベーターがあったであろう密室の前の部屋に、梗子は腹をかかえたまま臥せっていた。そこへ入っていく上田教授、しかし何か恐るべきものを見たらしく、一瞬で部屋から逃げ出してしまいます。この上田教授もとい榎木津は人には見えないものを見る能力があって、どうも見てはならないものを見たらしい。そこで関口が入っていきますが、半分気の狂った原田知世(梗子)とそれを見守る原田知世(涼子)がいる以外には、特に変わったところはありません。あぁややこしいったらありゃしない。

 

そして広瀬さんの昔の日記を持ち出して謎を探ろうとする関口。
勿論ナレーションで流れるは、広瀬さんの声であります。さっきの学生時代の写真の余波でまた爆笑発作が来るところでしたが、ともかく徐々に広瀬さんの過去が明らかに。
どうやら広瀬さんは学生時代に梗子に惚れ、彼女への恋文を関口に託したらしい。勿論、時空の穴に閉じ込められた彼女を救うためでしょう! 記憶は消えているものの、無意識のうちに彼女を助けようという使命感があったんでしょうさすが広瀬さん 関口に、久遠寺家に関する記憶がおぼろげながらにあるのはそのためらしい。勿論、恋文の件も関口はすっかり忘れておりました。
しかし梗子の婿になるには医師でなければダメということで、一旦は結婚の申し込みを断られる広瀬さん。しかしそれでも諦めきれず、ドイツにまで留学した挙句戦後、医者となって帰ってきます。記憶が消えても時空捜査官としての使命を忘れることなく、次元に閉じ込められた女性を救おうとする執念、広瀬さんやっぱりスバラシイ
ここで、堂々と久遠寺家の扉を開く広瀬さんのお姿が一瞬挿入されます。時空警察part5から半年、ひとつの躊躇もなく堂々と扉を開け光の中を歩く、スーツ姿のカッコイイ広瀬巡査部長が久々に堪能でき………

 

 

………

 

 

………

 

 

……………orz

 

 

広瀬巡査部長、記憶もなくしておりますがファッションセンスも失っておりました。
もちろん、あれだけ似合っていた眼鏡もかけておりません。確か原作では度の強い眼鏡が牧朗のトレードマークだったような気がしたんだが……
若干、前髪までも失われている気がしたのは絶対にこちらの気のせいであろうと信じておりますが。

 

 

しかしそんな広瀬さんですが、どうやら梗子の母・菊乃(いしだあゆみ)には嫌われているらしく「呪いを持ち込んだ」とまで言われております。
医院の周囲の森には、木という木に広瀬さんの名が書かれた紙人形がうちつけられており、かなり不気味です。いくら、呪われた時をかける少女を救うためとはいえ、いくら過去の捜査で安倍晴明をぶちのめしたとはいえ、こんな呪われた場所に広瀬巡査部長が閉じ込められるハメになるとは。広瀬さんは一体いかなるひどい目にあわされたのか、心配はつのるばかりであります。
霧山巡査部長が関口の奥方に化けてオトリ捜査をしてはいますが、全く絡みがない上殆ど画面に出てこないので救出は多分期待出来ません。
さらに榎木津や京極堂は、広瀬巡査部長は既に死んでいるとまでかなり断定的に言ってのける始末。ミステリーにおいてホームズ役に死亡と推測されるということは、これはもう広瀬さん、99%確実に死亡では……

 

日記によれば失踪前日、どうやら広瀬さんは長年にわたり続けてきた謎の研究を遂に完成させたらしい。残念ながら時空エレベーターを召喚する研究ではなくどうもホムンクルスとか人体練成とか等価交換とかシャンバラを征く者(ほぼ同時期公開)とかそれ系の怪しい研究らしいですが。
そして、この回想で、初めて、待ちに待った、

 

広瀬巡査部長の白衣姿がっ、とーじょーーーーーーー!!!

 

先ほどのスーツ姿を見た時はどうなることかと思いましたが、白衣姿はまともであります。つーか、素晴らしくカッコイイです。いつもの広瀬さんも良いですが、こういう白衣姿もいいなぁ……やはり思い切って観にきてヨカッタ∩(*´∀`)∩
そして研究完成の旨の日記をつけながら、厳しい表情をほんの少しやわらげ、ニヤーリと微笑む広瀬さん……

 

マッドサイエンティストゥ微妙入り神演技、キ・キ・キ・キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

 


ヘタにあからさまに変態的に笑ったりとかいうこともなく、勿論どこかの盟主どのの如く「イヤッタアアアアアアアア!!!!」などと狂った叫びをあげることもない、しかし確実にどこかが狂っている笑みです。狂っているというよりも、微妙に頭の歯車が噛み合っていないというほうが正しいでしょうか。あの、時空警察で見せた広瀬巡査部長ニヤーリスマイルとも似てはいますがちょっと違う。
以前から私めは恵さんは絶対、いつも笑ってはいるけど腹の底で何を考えているか分からないような、微笑みだけで相手を絶望のどん底に落とすような悪魔的な役が合うのではないかと思ってはおりましたが、このシーンでその片鱗が見えたような気が致しましてございます。

 

しかもこれ以降、広瀬さんはずーっと白衣姿です♪ これも実に嬉しい。

 

一方で関口は広瀬さんの日記を見ながら、徐々に過去を思い出していきます。どうやら関口は原田知世に広瀬さんからの恋文を渡したらしい、しかしそのあたりの記憶はどうもおぼろだ。もっとも映画では最後までこのへんの描写がおぼろなんですが。
そして日記で明らかになったのが、実は関口や広瀬さんと初めて会ったあたりの時期に(つまり広瀬さんがドイツに行く前)原田嬢は妊娠したらしいこと。で、その時の日記の文章が「嗚呼、此処から居なくなってしまいたい」
この部分を堤氏(京極堂)に読んでいただいて助かりました。広瀬さんのナレーションだったら今度こそ茶吹いてました。

 

久遠寺家というのはどうやら、他人に死んだ子供を憑かせて呪い殺すという「オショボ憑き」の筋であるらしい。呪われた家の全貌が次第に明らかになっていく。
の一方で、涼子に何故か魅かれつづけていく関口。ちなみに妻帯者です。さらに言うと奥さんは潜入捜査中の霧山巡査部長であります。
にも関わらず関口は温室の中、ダチュラの香りを嗅ぎながら朦朧として涼子を抱いてあまつさえ「わたしを……助けてください」と頼まれてしまいます。
そんなこんなで鬱々状態からやや脱してやる気になった関口は、京極堂に久遠寺の呪いを解いてくれるよう懇願。やるのやらないののすったもんだと京極堂の説教がしばらくあった末に、遂に京極堂は立ち上がる。実は彼は安倍晴明ゆかりの神社の神主であり、しかも「憑物落とし」でもあったのだ。
つーことで久遠寺家に向かった京極堂。広瀬さんが消えた例の密室の前で、憑物落としの儀式を執行します。

 

※このへんからなんの脈絡もなく妙に稲光のエフェクトがきつくなってくるので、ポケモンショックに弱い方は要注意です。映画館で見た時は、サングラスを持ってくるべきだったとマジで後悔いたしました。

 

果たして広瀬さん失踪の謎は解き明かされるのか!? 原作では最高に盛り上がる憑物落としのシーンであります!
無駄に光りまくる雷、真言を唱えまくる京極堂、叫ぶいしだあゆみ、苦しみまくる梗子の方の原田知世、そして、何故か人格が入れ替わり凶暴化する涼子の方の原田知世!! さらに激しくなる雷!! と共に原田知世のややこしさも激しさを増す!! しかし光の明滅が激しすぎてナニが起こっているのか著しく分かりづらいというのはいかがなものか。

 

 

そしてついに、部屋の奥の衝立が倒れ、真実が露に!! 飛び散る虹色のシャボン玉!!
……って、え? シャボン玉? てか、ナニコレ、花火? いや、この場面って血しぶきと羊水では……

 


 

そしてついについに、現れた真実。さぁ原作どおりであればここは当然血まみれの白衣姿の広瀬さんが

 

 

 

………

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

………………。

 

 

 

 

 

 

あぁほらやっぱり事前に情報集めておいて良かったよ、何だよ何だよこの衝立の倒れ方といいあのシャボンか花火か何だか知らないけどチャチいCG、それにやたら意味なく光る雷で目は痛くなるし眩暈まで起きるし、それにナニ? とどめに、衝立の裏には広瀬さんがふっつーに倒れていましたって。ここは広瀬さん血と羊水まみれになって飛び出してくるんじゃなかったのか全く。申し訳程度にナイフがわき腹に刺さっててほんのちょっとだけ血は出てるけどいくら何でもコレひどすぎ、だってこんなキレイで美しくて毛穴まで見えそうで萌え萌えで可愛らしい死体なんて

 

 


 



そうだよなぁひどすぎるよなぁこんなにキレイで美しくてきっちり目閉じてて毛穴まで見えそうで透明感あって化粧品のCMでも使えそうな可愛くって愛らしくて萌え萌えな死体だなんて私しゃ想像すら

 

 

 

 

 

 

キレイで。
麗しく。
美しくて。
可愛くって。
想像すら出来ないほど。
萌え萌えな。

 

 

 

 

 


まさか自分が死体に「萌え」などという修飾語をつける日が来ようとは想像すらしませんでした。

 

 

 

 

し、死体だよ! しっかりしろ私、いくら実際にはただ単に広瀬さんが厚化粧して丸くなって横になってるだけとはいえ、死体に「萌え」はいかんだろ!! 広瀬さんを広瀬「たん」呼ばわりするぐらい良くないよ!! 錯乱してるよ自分!
いや、しかしっ、これはっっ……睫毛までくっきりと映えているこの画はっ……
白衣の襟元微妙に乱れて、ちょっとネクタイが曲がってるあたりも……
まさか、これほどまでに美しく透き通るような広瀬さんが拝見できるとはっ……

 

やはり、やはり分かる人には分かるんだ!! 広瀬巡査部長の内部に長年隠されていたこの美しさを!! 
普段の中の人が中の人だからほぼ全員が気がつかないんだろうが、やはり見える人には見えるんだ!! 広瀬巡査部長の、病的なまでに細い身体の中に秘められた美しさを見ることが出来るのはこの世で私しかおらんのかいと絶望しかけたこともあった、でも、やはり、見ている人には見えている、真実の美が!
見よ、見るがいい、見てください!! 京極堂の儀式によって、あますところなく一気に放散される、病的なまでのっ、美! いや私笑い取るためにこんなこと書いてるんじゃないですよ? 本気と書いてマジで、これは美 し い 。
忠実に映像化したら貞子超えるんじゃないかとか前に書いちゃったけど、これは貞子じゃなくて、あの「世界一美しい死体」ローラパーマー超えたんではないか広瀬さん? いや、私の中では確実に超えた!!!
実相寺監督、スタッフ様、ありがとうございます!!  素晴らしく美しき広瀬巡査部長の死体(演技)でした!!

 

 

 

★ちなみにこの死体画像、かなり序盤の段階からサブリミナル的に結構たくさん挿入されていたような。嬉しいのですが、嬉しがっていいのやら悪いのやら……

 

 

 

でも、アップはキレイだけど全体像映した画はそうでもなかった(ll´д`)
それとやっぱりバケツ一杯ぐらいの水はぶっかけといてほしかったなぁ。だって「誕生した」んだから。死体が。

 




変態ネクロフィリアな叫びはこれ以上はシャレにならんのでこのへんにしましょう((((((((((つ・ω・)つ
映像に見とれるあまりすっかり忘れていましたが、とにかく広瀬さんの行方が明らかになりました。それも、最悪の形で。
いったいどうして、広瀬巡査部長はこんな形で我々の前に現れることになったのでしょうか。
いつ、どこで、何故、広瀬巡査部長は最期を迎えることになったのか。
そして何故、遺体はあのように腐乱ひとつせず美しいままだったのか。
果たして霧山巡査部長は救出に現れる気があるのか(遅すぎです)
そして広瀬巡査部長のいなくなった時空班はいったいどうなってしまうのか。

 

 

関係者全員が集まったところで京極堂の解決編が始まります。
どうやら彼が明かすところによると、広瀬さんの遺体は最初っからあの場所にきちんと倒れており、それは何と、関口と原田知世姉妹には見えなかったというのだ。
榎木津には広瀬さんが見えていたが、それは特殊能力のお陰でもなんでもなく、ごくふっつーに見えただけ。
つまり、見えなかった関口と原田姉妹だけが異常だったのだ。見たくないものは見えない、典型的な腐女子の特徴というわけですね♪
もちろん、原田知世の膨れたお腹から広瀬さんが誕生した、なんてことでもありません(映画では全くそうは見えないが、原作ではそういう描写) 20ヶ月も妊娠していたように見えたのは、実は想像妊娠でした。

 

では、いったい誰がどのようにこんな事態を引き起こしてしまったのか? 明らかにされていく広瀬巡査部長の謎。
どうやら梗子(妊娠してたほうの原田知世)は、夫である広瀬さんに大いに不満を感じていたらしい。何故かというと、性生活が皆無だったから。
そして不満が募り募った梗子は毎晩のように広瀬さんにヒスを起こしては暴力をふるうDV妻になってしまったらしい。
しかしそこでまた疑問が。いったい何故、広瀬さんは彼女に触れようともしなかったのか? ドイツに留学してまで医師の免許をとり彼女と結婚したというのに?? やはり時空捜査官たる者、記憶を失ったといえども捜査対象に個人的感情をもって触れてはならない、ということなんでしょうか???
不満の塊となっていった梗子は広瀬さんの同僚である伊能さん、じゃなかった内藤にその身をゆだね、しまいには内藤との淫らな姿を広瀬さんに見せつけるまでになってしまったという! しかも毎晩のように!!

 

……はずなのだが、このへんはもう京極堂のしゃべりばっかりの上、肝心の広瀬さんと原田嬢と内藤との、作品の目玉とも言えるこのエグイシーンはカストリ雑誌のイラストでさらさらさらーっと流されるだけ。
当然、原田知世と内藤とのエグエロシーンもありませんし、それを見ても動揺せず笑っているだけの凄まじく痛々しい広瀬さんのシーンもありません。
あああやっぱり涼子&梗子役は霧山巡査部長こと篠原涼子の方が良かったんじゃないか!? え、涼子と涼子で混乱する? 関係ねぇ!! 今の時点だって十分混乱してるじゃないか、今映ってる原田知世が涼子だか梗子だかも分からないししかも涼子の方は人格分裂してきたし!!
ああ、これが霧山巡査部長だったら!! そうすれば時空捜査官同士の、時も次元も超えた凄まじき愛憎劇ってことで映画もこのレビューも10倍は面白くなったかも知れないってのに!! 霧山巡査部長だったらきっとエロシーンだってやってくれたよ!! 姉妹の演じわけだってできたよ!!

 

あと、人物の首から上だけを真正面から撮ってるシーンが非常に目立つんだが、個人的にこういう撮り方はあまり好きじゃないなぁ。広瀬巡査部長のシーンではそういうことはあまりなかったので良かったですが、特に木場役の宮迫氏のアップは吹いてしまった……最近お笑い番組を殆ど見ておらずガキの使いハイテンション以外で彼を見てなかったもんだから……orz

 

梗子にそこまでの仕打ちをされながら、何故広瀬さんは彼女に触れなかったのか? その理由は、広瀬さん留学先のドイツで起こった悲劇にあった。彼の留学中に大戦に突入したドイツ、そこで広瀬さんはヒトラーユダヤ人説の謎を追っている最中に空襲を受け下半身に怪我を負い、なんと生殖機能の殆どを失ってしまったのだ。
……えーと宮迫さん、そこであからさまな「チンコ」発言はやめてほしかったなぁ♪などの突っ込みもあるんですがそんなことより、

 

死体暴露シーンより刺殺シーンより撲殺シーンより無頭児より何よりこのシーンが本作品中最もグロ度高かったってどういうことだ。

 

廃墟の中で血だらけになってなんかピクピク動いているこの時の広瀬さんの方がよほど死体っぽかったです。
てーか、このシーン撮る必要があったんだろうか……これこそカストリ漫画か紙芝居でするするスルーで良かったんじゃないのか? わざわざ飛行機まで撮って……関口と原田知世の過去とか広瀬さん誕生シーンとか梗子と内藤と広瀬さんのエグエロシーンとか、エグいしグロいけど重要なシーンは完全にごまかした癖に!!
まぁ何はともあれ結構期待してた血だらけ白衣の広瀬さんやっとキタ━━(゚∀゚)━━━………
……などと喜べるわけがない。こんな痛々しい姿見てなおこれに萌えろというのはさすがの私でも無理がある。

 

そしてそんな事故に遭いながらも戦後日本へ帰国した広瀬さんは、何故久遠寺家へ婿入りしたのか? 既に梗子とは子をなせぬ身体になっているというのに?
実は12年前、まだ広瀬さんが学生だった時分、彼は梗子と出会い、彼女を妊娠させてしまっていたのだ。それは品行方正な広瀬さんが犯した若気の至り、最初で最後のあやまちだった。
母から常々「ひとの一生のうちなにより大切なことは、子を産み育て上げること」と教えられ、その母をいたく尊敬し清く正しく美しく生きてきた広瀬さんにしてみれば、梗子とそのお腹の子に対しては絶対に責任を取らねばならなかった。たとえその為にどれほどの時間をかけても。
ちなみにこの広瀬さんの母親も原田知世です。どうやら原田嬢は二つではなく三つもしくはそれ以上に分裂していたもよう。涼子と梗子とさらに広瀬さんの母、いったい広瀬巡査部長の周りには何人原田知世がいるんでしょうか。クライマックスでは例の密室の奥で、無数のホルマリン漬けになった裸体の原田嬢がいっせいに関口を振り向いたりするんでしょうか。

 

ともかくこのハタ迷惑な時空暴走少女原田知世ズに翻弄され、マジメで几帳面な時空捜査官広瀬巡査部長は次第にゆがんでいきます。
生殖機能を失ったことで、常識的な方法では梗子に対する責任をとれなくなった広瀬さん。しかしそこで広瀬さんは諦めなかった。母の教えは次第に広瀬さんの中で屈折していき、自分の遺伝子を継ぐ子供を残すことこそが広瀬さんの究極の目的になり、彼は性交せずとも子供をつくる方法…つまり、体外受精の研究に没頭するようになってしまったのだ。
自分の過去の都合の悪いことはすぐ忘れる上現実に目の前にある死体を見ることすら出来なかった関口とはえらい違いであります。さすがは執念で真実を追い続ける時空捜査官、たとえ時空どころか次元まで飛ばされ記憶を失っても、広瀬巡査部長の几帳面で執拗な性格だけは消えなかったのです!!
ちなみにこのあたり、映画ではっきり説明がなされていたかどうかよく覚えてないので現在必死に原作を読み直しております。

 



そして広瀬さんの、狂気にも似たこの執念は実り、体外受精の研究は完成した。昭和26年1月8日──つまり、広瀬さんが失踪したその晩に。

 



京極堂によって明かされる、その晩の広瀬さんと梗子の行動。場面は過去の現場へ。
ベッドの上にどうにも居心地悪げに座る梗子と内藤。明らかにヤッた直後です。
そして、
それを微笑みつつ眺めながら、リンゴを剥いている広瀬さん。しかもなんと、内藤にねぎらいの言葉までかけています。
「内藤君。今までごくろうさま」とか何とか。
うーん、リンゴの剥き方がどうにもこうにも不器用だなぁ広瀬さん……ってそんなこたぁこの際どうでもいい!!
 


怖いです。怖すぎます広瀬巡査部長!!
某ガンダム種ファンの方向けに分かりやすく言うならば、

やっちゃった直後のキラとフレイを目の前にして、サイが笑顔でリンゴ剥いているようなものです。
しかも「キラ、お疲れさん」とか言いながら。

 

以前から私めが考えていた予測は当たっていたことが、このシーンで見事実証されました。恐ろしいほど見事に!
一見人あたり良さそうに見えるけど腹の底では何を考えているか全く読めない、笑顔ひとつで相手を恐怖のどん底にたたき落とす姫宮アンシーな広瀬巡査部長がっ、まさに今、私の目の前の大スクリーンに降臨なされている!! そう、真に演技力があるか否かは、決して泣き喚いたり怒鳴ったり猛り狂うような派手な演技ではなく、このような微妙な演技がいかにこなせるかどうかで決まるのだ!!ヽ(*`д´)ノ
正直、このシーンのこの広瀬巡査部長の演技だけは、原作超えてました。原作ではひたすらヘラヘラ笑ってひたすら弁解かましまくってるのに殴る蹴るの暴行喰らいまくり…といった状態でしたから('A`)
リンゴを剥きつつ、ゆっくり微笑む広瀬さん……ニヤリでもなくニタリでもなくニコリでもないその微笑みをなめるように下から撮るカメラ……妙に分厚いリンゴの皮、光るナイフ……

 

か、感動だぁぁ!! やっぱり今まで生きてきて良かった!! こんなに恐怖の笑顔を見せてくれる広瀬さんもとい恵さんなんて正直、私の妄想の中にしかいないと思っていた! しかし今まさにその夢が、幻想が、現実化している!! 私は今、広瀬さんの笑顔に恐怖している自分にっ、感動しているーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!! 
怖い、すさまじく怖い、しかし、それが嬉しい!! おめでとうおめでとうありがとうありがとう広瀬巡査部長そして実相寺監督!!!

 

 

もっともその前後の描写がなさすぎなので、何故広瀬さんがこんな恐怖の笑顔大王になってしまったのかがいまいち分かりにくいのが難点ですが。
そして、ついに原田知世がキレて広瀬さんの手からナイフを取り上げて広瀬さんを刺してしまう!!わけなんですが、この描写だと彼女、広瀬さんに対する恐怖のあまり刺しにいったように見えます。つか、それ以外の解釈が困難です。
原作では、10年前の恋文を渡した頃の君に戻ってくれ、とかなんとか余計なことを広瀬さんが言ってそれで原田嬢がキレて刺した、ということになってるはずですが映画でこれに関する説明は……あったかなぁ???
ともかく、いきなり原田嬢が襲いかかってザク、という印象が強かった、衝撃の広瀬さん刺されシーンでありました。

 

しかしそこで絶命する広瀬さんではなかった。倒れ、腹から出血しながらも背後にある時空エレベーターのある密室へ逃げ込みます。
そして、原田嬢の記憶もそこで途切れ、朝になったら自分のやったことを全て忘れていたという。翌日、密室の扉はこじ開けられ彼女は広瀬さんを探したが、既に彼女の目に広瀬さんの姿は見えなかった。つまり、広瀬さんの死体は彼女には見えず、大騒ぎというわけだ。

 

警察の調べによると、広瀬さんの死体があれだけ美しかったのはどうやら、密室の環境が良かったらしくうまい具合に死蝋化していたためだそうだ。原作でこのへん読んだ時は、死体が美しく保たれている合理的な説明といったらただ一つ、いまだに生存しているからに違いない!などと広瀬さん存命に望みをかけたのですが、あえなく儚い望みに終わりました。
しかも死因は腹部からの失血死ではなく、頭蓋骨陥没によるもの。つまり、広瀬さんが刺されて密室に逃げ込んだその直後に、広瀬さんにとどめをさした者がいるということだ。
というわけで、ようやく普通の密室殺人事件の被害者となった広瀬巡査部長であります。が、一体誰があの、広瀬さんともあろうお方にとどめをさせたのか? なんとも都合の良いことに、原田嬢と内藤のほかにはほとんど誰も(口止めされていた使用人がいるにはいたが)現場に足を踏み入れてもおらず、勿論警察も呼ばれなかったという。

 

この後オショボ憑きとか久遠寺家に代々伝わる呪いとかそんな話が出てきますが、簡単にまとめると久遠寺家というのは赤ん坊に無頭児が生まれやすい家系らしく、しかも無頭児として生まれた子供を石で打ち殺す悪習があったという。
そしてさらに、分裂したもう一人の原田嬢(涼子)の存在が浮き彫りになる。なんと、広瀬巡査部長が12年前恋文を渡した相手というのは、梗子ではなく涼子の方だったのだ。つまり、間に入って恋文を渡した関口が涼子と梗子を間違えたというわけなんだが、そのおかげで広瀬巡査部長の愛は原田嬢(梗子)にきちんと伝わることはなく、後々になって誤解が誤解を呼ぶ結果になってしまったのだ。あぁこんなところでも時空暴走分裂の悲劇が…しかも広瀬さんは恋文に「梗子」ではなく「京子」と書いていたという。
さらにさらに、広瀬さんが12年前に逢引を重ね遂には妊娠させてしまったのも、梗子ではなく涼子だった。広瀬巡査部長の特性=勘違い&勇み足、こんなところでも健在でありました。はっきりいって最悪な勇み足ですが。


しかも涼子は多重人格者でもあったことが明らかになる。生まれつき、生理が来ると心神喪失状態になっていた涼子。その上幼いころに担当の医師から性的虐待を受けたことで、その心神喪失時に、奔放で淫蕩な第2の人格「京子」が生まれていたのだ。その人格が広瀬さんや関口を誘惑したらしい。
妊娠した涼子はやがて赤ん坊を産むが、その子は無頭児だった。涼子の母菊乃はならわし通りに子供を殺し、さらに、涼子に「子供が死んだ」ということを認識させるために殺した赤ん坊をホルマリン漬けにして枕元に置いたという。何故なら、そうしなければ涼子はいつまでも錯乱したまま、他人の子供をさらってしまうからだ!
そのおかげで、涼子のもう一つの人格「京子」は半ば崩壊し、獣じみた人格となってしまう。

……時空エレベーターの暴走というのはなんと恐ろしいものでしょう。時をかける少女原田知世が3つに分裂した上、そのうち1人は人格までが分裂しております。しかも涼子の分裂した人格はまだあるらしい。
崩壊した「京子」はさらに分裂し、「久遠寺の母」という人格を生み出してしまったのだ。子供を見ると石で打ち殺す母の人格を。

 

そして、最後の真相が明らかにされる。再び画面は過去へ。
梗子に刺された直後の広瀬巡査部長が時空エレベーターを探して密室へと逃げ込む、おそらくこの映画中で最後の広瀬さんのシーンが始まりました。
痛みをこらえ、呻き、床を這いずりまわり白衣を汚しながら密室へ閉じこもる広瀬さん。痛みで悶える広瀬さんにこっちが悶えておりました。広瀬さんが撃たれるか刺されるかして呻き悶えるシーンというのはかなり以前から夢にまで見ておりましたが、ここでも広瀬巡査部長もとい恵さんはこちらの予想をはるかに上回る演技を披露!! 痛みで暴れまくり悶えまくり、意外な低音で呻く広瀬さんは見てるだけで痛いですが同時になかなかに感激いたしました。ハイパー×ッケーで不意打ち喰らった時と同じわめき声だったらどうしようかと思ってましたが
さっきの恐怖笑顔も感動でしたがこの悶えシーンも非常に高ポイントであります。是非とも時空警察part6では広瀬巡査部長の流血に期待したいものであります!! え、趣味最悪? 残酷? 萌え対象に流血期待するなんて人間としてどうか? ドS?  じゃかましい!! 刑事たるもの、撃って撃たれて殴られて蹴られて縛られて逆恨みで刺されてそれでも雄雄しく立ち上がって被害者庇って突っ走って炎からの大脱出果たしてナンボだーーーーーーーっっっ!!!
 

 

若干話が逸れましたが、ともかく密室に逃げ込むことに成功した広瀬さん。しかし、そこには涼子がいた。
彼女は実は密室の鍵を持っており、中のただならぬ様子に気づいて扉を開いたのだ。そして彼女の目の前には息も絶え絶えの広瀬さんが!
意識が朦朧としかけている広瀬さんは涼子の中に母親を見てしまう。そりゃ同じ原田知世ですから仕方ありません。で、遂に広瀬巡査部長は、こう呟いてしまう─「お母様」。

 

 

原作では「母様」でしたが映画では「お母様」。「お」がないのとあるのとではかなり印象違う気がしますが(後者の方がマザコン度強化の度合いが強いような)、ここでも広瀬さんもとい恵さんの、最後の渾身の演技が輝きまくっていたのでよしとしましょう!!
この、広瀬さんが最後に懸命に助けを求めて呟いた言葉が皮肉にも、涼子のもう一つの人格「久遠寺の母」を呼び起こしてしまう。スクリーンでは彼女、ちょっと怒ったようにしか見えませんがとにかくこの時彼女の中では別人格が目覚めています。目覚めたったら目覚めたんです。そして彼女は、そこに倒れていた広瀬さんを巨大な胎児と勘違いし、石で……

 

この時画面では時計がババーンと出てきてやたらデカイ秒針の音がザックザックザックザックと鳴りひびいておりました。おそらく広瀬さんを殴る音と重ね合わせての演出と思いますが、あんだけの回数殴っていたら多分広瀬さん、あんなにキレイな死体にはならんと思います。

 

こうして全ての真相は明らかになりました。
広瀬巡査部長は、結局時をかける少女原田知世を救い出すことは出来ず、そればかりか彼女を分裂・崩壊させたあげく自らが時空の果てで彼女に殺されることになってしまったというわけです。
結構近くに霧山巡査部長も潜伏捜査中だったというのに、結局役立たずでございました。勿論伊能警部や時澤巡査が救助に現れるなどということもありませんでした。
広瀬さんは、時空エレベーターの手前まで来ながら、たった一人で殉職なされてしまわれました(つд`) 時空捜査官の殉職というのは、なんと哀しいものなのでしょう。
広瀬巡査部長が身体を張って証明した、時空暴走とその罰の恐ろしさ。伊能さんや山神さんもこの教訓をしっかりと心に刻み込み、これからはきちんとマジメに時空捜査をやっていただきたいものです。

 

 

この後暴徒が病院になだれこんできたり放火されたりいしだあゆみがあっけなく蹴り殺されたりしますが広瀬さんとあんまり関係ないんでばっさり略。
そしてクライマックスでは、広瀬さんが命がけで助けようとした原田知世も炎の中投身自殺してしまいます。ちなみに火をつけたのは、時空警察part4で伊能警部と対決した明石参謀長です。ただの労働者となりさがっておりますが、時空警察への怨みだけは忘れていなかった模様。このおかげで、せっかくの広瀬さんの研究成果が台無しになってしまいました。

 

 

あと未だに分からんのですが、最後あたりでわけの分からないフラッシュバックの中をとぼとぼ歩いていく男の背中が延々と映し出されますが、あれは関口なんでしょうかそれとも我らが広瀬巡査部長なんでしょうか。殆どの人は関口だろうと考えるんでしょうが、黄泉の世界へ向かう広瀬さんとも取れます。もっとも広瀬さんじゃないかと考えたのは今のところ私だけのようですが。後姿だけなのでどちらとも取れそう。
そして作品から異常に浮きまくった主題歌などがつけられることもなく、エンドテーマが流れて終了。
最後の最後でやはり、この作品は時空警察捜査一課であったことが証明されております。だって京極堂自身が再び画面に現れ「この番組は全て事実に基づいた歴史検証番組である」と宣言してくれましたから! え、違う? 大意は似たようなもんじゃないですか♪

 

 

色々とわけの分からん演出があったり眩暈のするようなカメラワークがあったり妙なピンクの鳥女が出てきたり重要部分はしょったり、何といっても原田知世の演じ分けがなってなかったりで(一人3役でしかもそのうち1役は3重人格では確かにどんな女優でも無理が来て当たり前だが)、何かと批判されることの多かったこの映画。ですが、広瀬巡査部長&恵俊彰萌えにとっては結構お釣りの来る内容だったんでは? というのが映画直後の感想でした。
しかし、広瀬さんが原田知世の役やってたらもしかしたら演じ分け意外ときちんと出来たかも(アホ言うな)

 

 

しかし、その後さらなる重大な真実が明らかになった。
数日後に、「姑獲鳥の夏オフィシャルブック」を手に取った私は、広瀬巡査部長のあのキレイな死体について、とんでもない事実を知ってしまったのだ!!

 

実は、あの広瀬さんの死体は、広瀬さんつまり恵さんが死体演技をしていたわけではなかった。
あれは、広瀬さんの型を取った、実に精巧な蝋人形だったのだ!! 
いや、ホントです! 事実です! ギャグで言ってるんじゃないです!! 嘘だと思うならオフィシャルブックを確認してください皆様!!
しかも「マキロウクン」などと名づけられスタッフさんから愛されていたそうです!!
あの美しすぎる睫毛と皮膚は実は広瀬さん自身ではなく、蝋だった!! な、なんだってーーーー(マジで)
広瀬さんの死体にそこまでこだわって頂けるとは……このことだけでも私は製作陣の皆様に感謝を捧げたい気持ちでいっぱいですが他に力を入れるべきところは山ほどあったんじゃないかとちょっと思

 

ということは。
アレが広瀬巡査部長ではないということは……!!

 

「そう……広瀬巡査部長は、無事生還しているのです!!」(by時澤巡査)

映画で広瀬さんが涼子に殴られるシーンが直接出なかったのはこういう理由だったのだ。
つまり、あの時広瀬さんは涼子に一発殴られたがそれは致命傷にはならず、逆にその衝撃のおかげで時空捜査官だった時の記憶を取り戻した。そして目覚めた広瀬さんは持ち前の執念で立ち上がって涼子の追撃を振り切り、時空エレベーターにたどりつき、そしてどうにか現代時空捜査会議室へと舞い戻ったのだ!!
あのシーンで何故か時計が出てきたのはこういうワケだったのだ!!! そこで時空エレベーターが起動したから!!
じゃあ広瀬さんの蝋人形はどうやって出来たのかって? 多分伊能さんがどっかで作って身代わりに置いていってくれたのでしょう♪ 
勿論、伊能さんは京極堂の儀式の直前に置いたんでしょうね。クロノトリガーのドッペルくんと同じです。だって、幾らなんでもそこにある死体が見えないなんてことがあるわけないじゃないですか。本当に、関口が最初に見た時は広瀬さんの死体はそこにはなかったんですよ。榎木津が見えたのは彼自身の能力によるものです。あんなに分かりやすく屏風の裏で寝転がってる死体、気づかれないはずがあるわけない! え、仮想現実がどうのこうのって? 知るか。

 

 

そして勿論、広瀬巡査部長は今もなお、元気いっぱいに時空捜査をやっているというわけであります。自分が救えなかった少女・原田知世の思い出と共に……イレーネの上にまた一つ、広瀬さんにトラウマが出来てしまいました(つд`)
しかし広瀬巡査部長もこの時の事件に懲りて、次回part6こそは機動隊&ヘリ召喚などという大それた真似をせず、きちんと手堅く伊能さんと喧嘩しつつ時空捜査をやっていただけることでありましょう。
さらなるトラウマと過去を背負ってしまった広瀬巡査部長、時空警察part6ではどのような活躍を見せてくれるのか!? 伊能警部とのコンビ実現はあるのか? そして公式HPのカウントダウンの意味は? DVD化と再放送はあるのか!? いい加減情報に飢えております時空警察ファンは! だからこそこんなトチ狂った映画レビューを書いてしまったんだ!! バカー!!!
どっかのケーブルテレビでは時空警察、再放送あるらしいです……但し時空警察は時空警察でもヴェッカーの方(つдT)

 

 

 

戻りますー