時空警察捜査一課・part3
〜高まる期待と極悪ネタバレ本の魔力〜
さて、衝撃のpart1から2年、感動のpart2から1年。
となれば、2003年に実現した時空警察part3はさしずめ、奇跡のpart3とでも形容すべきものでしょう。
何といってもpart2の視聴率は7%前後。裏にテレ朝「相棒」(水谷豊&寺脇康文の刑事貴族2・3最強コンビ)がデンと控え、さらにNHKでは「その時歴史が動いたSP」(か、映像の世紀だったか忘れたけどとにかく歴史定番モノ)がドンと鎮座ましまし、歴史ファン&刑事ドラマファンをごっそり奪われた中よくやった方だと個人的には思いますが(つか、絶対あの後半CM嵐が最大の原因だろう)、とにかく7%は7%。ライオン先生最終回の倍だろうがなんだろうが、7%は7%。
広瀬巡査部長様のあのお姿、早くも遠い青春の思い出となりにけるか…でも思い出は美しいままの方がいいのかも、ヘタに性格改変とかされるよりは、なーんて私は思っていました。
でも、2003年年末。時空警察は復活しました。
「時空警察捜査ファイル」において伊能恭介役の陣内氏が書いているとおり、これはひとえに担当スタッフ・プロデューサーの尽力の賜物であろうと思います。そこにいかなる紆余曲折があったのか私たち視聴者には推し量ることしか出来ませんが、その熱意は尊敬に値することだけは分かります。
このことだけは最初に書いておきます。
しかしですね…
いくら何でもあのヒンデンブルク号話だけはありえねえ。
えーと、ここで皆様にちょっと質問。
とある連続ドラマ(全10回)があったとします。
で、ものすごく面白いサスペンス&アクションドラマだったとします。
貴方は話に一気に引きずり込まれ、主人公の魅力に取り憑かれ、また緻密に組まれた設定・伏線・謎の数々にもドプリドプリとハマりこんでいきます。多少のアラは散見されますがそんなモノ全く気にならないほど、その話の牽引力は凄まじいものでした。
そして、そろそろラストが近づいてきました。第8回目が終了し、主人公が最大の危機にさらされる! いよいよラスト直前の次回(第9回)は全ての謎が明らかに! 貴方の心はドラマと共に盛り上がりに盛り上がります!
で、最終回の前の第9回が。
だいたい6割ぐらいの謎を、前回最大のピンチに陥った筈の主人公がごく冷静に台詞だけで説明。ちなみに主役がずーーーーーーーっとアップで喋っており他の映像ほとんど映らず。
ここまでならばエヴァンゲリオンなる前例があります。
しかし、最終回。
主人公が前回明かされた謎をもとに、最終的にどんな決断をするかさあ注目だ!
真犯人との最後の激闘、主人公はヒロインを救えるか、そして生きのびることが出来るか、全ての決着がつく!筈の最終回。
それが放送される筈の時間に、いきなり何事もなかったかのように次クールドラマの初回が放送される。
許せますか?
いや許せる許せん以前に信じられないとは思いますが。
でも、私が2003年末に一人でトップ日記にて大騒ぎして、さらには事あるごとにココとか日記とかで愚痴りまくっている時空警察ヒンデンブルク話(TV版)ってのは、そういう話です。
えーと、まずこのpart3ですが、2003年12月28日の放送前に小説形式の本が発売されました。その名も「時空警察事件ファイル」。
放送1週間前です。
てっきりキャラクター分析とかpart1part2歴史検証徹底研究&名場面集、みたいなものなのかな〜♪と皆様お思いのことと思いますが、そこはそれやっぱり日テレちゃん。
全編見事に力いっぱい思いっきりpart3ネタバレ。
……くどいようですが放送1週間前発売です。
公式HPではラストエピソード・真珠湾攻撃のオチにものすごく期待させるようなことを書いてあったというのに、当然のようにそのオチも正確に描写されているという始末。幸い私はヒンデンブルクだけじっくり読んであとは放送終了まで本をガムテープで封印しておいたのでラストのバレは見ずに済みましたが……
でもネットで色々見てもそれほど本のことで騒いでなかったとこ見ると、皆さんネタバレに対して結構寛容? ものすごい大騒ぎになると思ったんですが。それとも皆さん事前に内容察知して危険回避した? それとも本の発売知らなかったとか…(<置いていた本屋が都庁近辺では1件だけ、赤羽駅周辺に至っては0件だったことを考えるとこれが一番ありうる)
それにしても時空警察に限ったことではないですがホント何とかならないもんでしょうか。ノベライズ版でのドラマネタバレ。まあ某SEEDにおけるサントラ題名でヒロイン級重要キャラ死亡バレ(しかも実際の死亡より2ヶ月近く前)に比べれば可愛いものですが。だいたいどれだけ需要あるんだドラマのノベライズって…ノベライズでは本編とは違うラストが!ってのでもない限り、サントラよりかなり需要なさそうな気がするのは私だけか。
しかし。そこは時空警察のノベライズ。やはり凝るところは凝っております、ほら帯の文句も凄い!
「私達が知っている歴史とは、時の権力者たちによって書き換えられた歪められた物語にすぎないのだ!」
……文法的におかしいところがありますが、私が間違えたわけじゃありません。原文ママです。
何だか某ブラよろの「圧倒的リアリティ!」「まずは一冠」果ては「一作の漫画が世の中を変えていく」に相通ずる香りを感じないこともないかなあと言えなくもないコピー。この帯に限らず、時空警察part3ってどうにも「この番組が歴史を変える、歴史の真実を暴く! 時空警察が突き止めたもの、それこそが真実!! 心して見よこの事実を!!」ということを必要以上に強調している気がする。
それはともかく、オンエアではあまりじっくりとは見られなかった歴史資料も結構たくさん載っている。例えばヒンデンブルクの話だと、事故を報じる当時のNYタイムズ紙は勿論、アディソン・ベインの静電気説の概要、ヒンデンブルク号内部構造図・仕様・搭乗区画、被害状況の詳細、さらにはハーバート・モリソンの事故当時の実況まで掲載されている(ほぼ全文?)
ついでに(というかこれが私的には当然最も重要だが)各捜査官のプロフィールも勿論載ってますにょ♪ 広瀬巡査部長様の生年月日・出身地・職務履歴・性格などもここで確認可能♪ 写真も当然ついてますにょ〜広瀬様だけ帯の全員集合写真と同じってのが多少気にならなくもないですが……やはり撮影スケジュールいっぱいいっぱいだったのかなどと邪推。
さて。
以前からここや日記で散々私が騒いでいるヒンデンブルク話ってのはどういう話なのか、そういえば殆ど私説明しておりませんでした。
時空警察なるものが何なのか全く興味のない方々には大変お見苦しい且つワケ分からん日記をお見せしてしまい誠に申し訳なく思っております。そもそもヒンデンブルク号の事故が何なのか知らない人だっているだろうに私ってヤツは…(私自身殆ど知らなかったし>ヒンデンブルク事故。いや、原因不明の爆発起こした飛行船のことは知っていたけど、それに乗客がいたとは思っていなかった…実験用の船だとばっかり思っていたような)
というわけで物語の概要でございます。
1937年5月6日午後7時25分、アメリカニュージャージー州レイクハースト海軍航空基地に到着したドイツの大型飛行船ヒンデンブルク号が、着陸直前に船体後部からの突然の出火により爆発・炎上し、墜落した。長い間原因不明の事故として扱われてきたこの惨劇だが、1997年に元NASAの研究員アディソン・ベインによって、船体外皮に生じた静電気による事故と推測される。しかしこの静電気説には致命的な矛盾があった。静電気放電が生じうる状態になったのが7時21分、船体外皮への点火が7時25分。この4分間の空白は何を意味するのか?
広瀬巡査部長は人為的な発火、すなわちテロの可能性を主張。彼はその首謀者と方法を探るべく、爆発25分前のヒンデンブルク号に時空移動する。
こんな感じの話。
25分などという非常に限られた時間内で捜査を行うわけですから当然、緊迫感は今までの捜査とは段違い。
わずか25分の間に広瀬は首謀者を発見し爆発原因を突き止め真実を暴き、さらに無事脱出・生還することが出来るか!? 恐らく船内から時空エレベーターを呼び出す暇はない、炎に巻かれながらの大脱出なるか!? 必然的に物語のキーポイントはここになります。
冷静に考えれば相当ムチャクチャな捜査ちょっとおニブさんの時澤巡査だったらまず間違いなく爆死確実といったところですが、確かに実際に乗ってみないとこれは捜査できない。でもちょっと待てよ?
広瀬様、確か貴方以前、「どうして事件が起こる前に来ないんだ」と聞かれてそれにあっさりと堂々と淡々と「歴史を変えちゃいけないから」などと答えていらっしゃいましたよね……どうして今回は事件が起こる前なのでしょうか?(しかもそれを後で犯人に突っ込まれてるし)
船内を調査中、広瀬は様々な人物と出会う。ドイツ空軍大佐フリッツ・エルトマン、裕福で強運の持ち主未亡人マーガレット・マザー(生存)、舞台芸人ヨーゼフ・シュパー(生存)、そしてドウナー家の美しい娘・イレーネ。
このカルナック城大脱出(宝箱全回収)並みに忙しい状況で、広瀬様ともあろう御方が何をどう間違ったか、この16歳の少女イレーネに心を動かされてしまいます。
……ええ、あくまで心を動かされただけでございます。なぜなら彼女は死亡する運命にあるから!
いかに冷徹で皮肉屋な時空捜査官とはいえ、やはり広瀬様も人の子です。25分後に爆死すると分かっている16歳の美しい少女の笑顔を見て心震わせない人間がおりましょうか! ですから決して広瀬様は彼女に一目惚れした、というわけではございませぬ! 39歳と16歳、その年の差23歳。某青種には15歳の少女に惚れてロリコン呼ばわりされまくった22歳の某国家公務員がおりましたが、そんな彼の年齢を超えるほどの年の差。どう考えたって惚れこんだなんてワケが……いやだからつまりその要するに何が言いたいかっていうと、この事で広瀬様をロリコン呼ばわりした輩は山神警部補に叩っ斬られてください。
広瀬は舞台芸人ヨーゼフ・シュパーを最有力容疑者と見て捜査を進める(理由・アクロバットが出来る、つまり船体上部に爆弾セット可能なので)。そして事故まであと10分、再びイレーネと出会った広瀬は遂に、多分生まれて初めての時空法違反を犯す。「降りるときは、マーガレット・マザーさんのそばにいた方がいいよ」
イレーネはワケが分からず戸惑うばかり。おそらく警察手帳を見せていない為に、彼女は広瀬が何者なのか分からず、従ってその言葉の意味するところも最後まで分からなかったのだろう(広瀬=時空捜査官であることを知っているのは警備で派遣されてきたエルトマン大佐のみ)。そこまでやるなら警察手帳見せて全部喋っちゃえばと言いたくもなるが、そんな事をすれば導火線に点火もしないうちに船内大パニック確実。犯人動けなくなり歴史改変確実。よってこれが広瀬の精一杯だったのでしょう…
事故まで9分。シュパーを追って喫煙室に移動した広瀬はエルトマン大佐と雑談。エルトマン大佐は言う、これからの戦争は飛行機だと。そしてこのヒンデンブルク号に使用されている軽合金で軍用機が何機製造できるか、興奮した面持ちで話すのだった。その最中、シュパーが動く。それを追って広瀬も第4気のうへと向かう。第4気のうとは上部垂直尾翼前の左舷側、つまり発火地点である。「何もない」と断言するエルトマン大佐。
しかしシュパーに目立った動きは全くなかった。客室に戻り写真を撮り始めるシュパー。テロは杞憂だったのか、これは不幸な偶発事故だったのか? 焦り始める広瀬。
だがその時、彼の頭脳が閃いた! 「第4気のう」なる言葉を広瀬が持ち出した時、エルトマン大佐は何故疑問を挟まず、何もないと断言したのか? つまり……
走り出す広瀬。廊下を抜けて船底通路へ。大人一人がやっと通れるほどの幅の、しかも手すりも無く薄暗くところどころ障害物が垂れ下がり、さらに誤って通路から外れれば一気に外皮を突き破って90メートル下の地上へまっさかさまという悪条件の通路およそ120メートルを、広瀬はものすごく器用に走っていく。小説版の広瀬様はとにかく走っているという印象が強いです。
さらに排気ダクトに入って梯子を登り始める広瀬。その高さ15メートル以上。この時点で広瀬様汗だくだくです。危ない通路を走りに走った上15メートルの梯子を必死でスーツで手の汗拭きつつハァハァ息切らせて登るめぐさんが見られるのかあ、きっと撮影も力入ってるんだろうなあ〜…なんて呑気にこの時は考えてたよ。
事故まで3分、遂に第4気のうまでたどり着く広瀬。そこにいたのはやはり、エルトマン大佐だった。
彼は言う。既に飛行船の時代は終わりだと国民に知らせなければならないこと、そして次の戦争に勝つ為、軍用機を一刻も早く大量生産する必要があること。そしてそれがゲーリング最高司令官、さらにはヒトラーの望みであることも。
開示された真実。歴史は暴かれた。
エルトマンは覚悟を決め、マッチを取り出した(<空軍将校の為検査素通り)。任務は既に終了しているにも関わらず、思いとどまるよう叫ぶ広瀬。しかしエルトマンは言う。時空警察が捜査に来たその事実そのもので、彼はテロの成功を確信したと。
やってしまいました広瀬様。part2であそこまでカッコ良く「歴史を変えちゃいけないから♪」などと自信満々に仰ってたにも関わらず、part3では自分から積極的に事件前に行ってしまい、歴史改変こそしなかったもののテロリストに自信を与えてしまう始末。時空警察の存在の矛盾点、思いっきり突っ込まれてしまっております。広瀬様の欠点=過信による勇み足がこういう形で出ようとは……さらにエルトマン、追いうちの一言「君は優秀な捜査官だが、一つ過ちを犯した。事件が起きる前に捜査を開始するという過ちを、ね」
……カッコイイですエルトマン。広瀬様、完敗。小説版では奥方とのエピソードや広瀬との会話の端々に見られる覚悟など、その他にも彼の人となりに関する描写は多く、かなり深みのある考えさせられる人物になっている。なのにテレビ版じゃただのキ××……いや何でもないです。
「ドイツ軍に栄光あれ!」マッチを擦るエルトマン大佐。火花が生まれ、その火はゆっくりと船内を上昇していく…
爆発まであと2分。
エルトマンに完全敗北を喫した広瀬様。登ってきた15メートルの梯子の支柱をスーツの袖でつかんでそのまま滑り降り船底通路へ着地するがその衝撃で動けず、自分と時空警察の無力さに落ち込……
ちょっと待てい。
何気なく書いてあるが15メートルの梯子を滑り降りって何だソリャア!!
時澤巡査が10人は入りそうなその高さって一体何? 会社のロビーで吹き抜けの天井見上げて15メートルってあれの倍ぐらいだろうかって考えちゃったじゃないか! 真夜中に近くの公園の登り棒使ってこっそり必死で滑降練習するジャージ姿の恵さんとか想像しちゃったじゃないか!! だけどいくらなんでもこれは無理だろうしやるとしてもスタント使うんだろうけど、恵さん強気に自分でやるとか言い出すかも、でも滑り始めと着地の瞬間だけ撮ればもしかしたら何とかいけるんじゃないかな…とか考え込んじゃったじゃないか!!
それにしても15メートルの高さから何の躊躇もなく軽々と滑降……着地時に倒れたとはいえ、広瀬様はものっすごい度胸と運動神経の持ち主だということが判明しました。ええ当然、テレビ版じゃ全くそんな描写なしでしたが。考えてみりゃ当たり前か…まともにやったら確実に腰砕く、というより命危ないし。
ということで倒れこんでしまった広瀬、爆発まであと2分だ大丈夫か!? 自分の浅はかさに失望し、時空警察の無力さに打ちひしがれながらも広瀬はイレーネのことを思い出す。死ぬはずだった少女一人を生存させたとして、何か歴史は変わるだろうか? 変わらない……きっと宇宙を流れる時間の奔流は云々さあ広瀬様暴走開始!!
任務は既に終了している、あと広瀬のすべきことは生存。しかしあえて歴史に逆らい、イレーネを救出する決意を固め、またも走り出す広瀬。爆発まであと1分、果たして救出は間に合うのか!? カルナック城大爆発の前に城内の宝箱を全て回収しさらにボスからデスクローをラーニングすべし並みに無茶苦茶なミッションだが、それでもひたすら身体を動かし広瀬は走る!! そして通路を抜け階段を駆け上がりBデッキに飛び込んだ瞬間、遂に爆発が発生!
爆弾による揺れの中、呆然とする乗客たち。それを尻目に広瀬はさらに階段を2段飛ばしで駆け上がり、イレーネを探す。いやー広瀬様カッコ良すぎ、映像化された時がものすっごい楽しみだあ〜と素直に読んでいられたあの時が一番幸せでした。
イレーネはプロムナードにいた。仕切りから必死で手を伸ばし彼女を呼ぶ広瀬。だがイレーネが振り向いたその瞬間、致命的な大爆発が発生した。爆弾を発火源とした炎が外皮に広がり、熱で膨張した水素ガスが気のうを破り大気と混合して爆発を起こしたのだ。凄まじい衝撃で大パニックに陥る船内。そして広瀬の手もイレーネを捕まえることが出来ず、虚しく空を切った。
やがて船尾から墜落を始める船、傾く床。公式HPによるとこのシーンの撮影でセットが30度まで傾くらしい! うわーうわーその中でめぐさんどんな演技見せてくれるのかすげー楽しみイェーイ〜(^o^)v 30度ってーと、えーと藻岩山のダイナミックコース懐かしいな〜あれってどれくらいの傾斜だったっけ〜♪ 30度っつっても実際に床がそんなに傾いたら殆ど垂直に見えるし、かなり迫力ある映像にごめんなさいもうやめますとにかく期待していたと言いたかったんです。
で、このパニックの中当然広瀬も転倒し、床を滑り落ちて壁に激突。意識がぼんやりとし始め、さらにテーブルやら椅子やらが広瀬に向かって滑ってくる。…というより、落ちてくると言った方が正しいのか? この場合。よけられずにまともに椅子を食らう広瀬。その上室内が燃え出した。乗客たちが次々と外へと飛び降りていく。広瀬は動けないままイレーネを目で探すが、確認できない。炎に包まれながら外へ飛び降りる人影は見えたが……(そして彼女の姿を、広瀬は最後まで発見できなかった)
イレーネを遂に救出できず、そして自身も大ピンチに。当然時空エレベーターは呼べる筈もない、さあ広瀬はどうやって脱出するのか…!?
答え>全くの偶然で、強運の生存者マーガレット・マザーのそばにいつの間にかいました。私は多分コレこっそり時空移動してきた伊能サンの仕業かと(以下脳内妄想につき略)
無事意識を取り戻した広瀬様、椅子を押しのけて雄雄しく立ち上がります。尻込みするマザーを立ち上がらせて彼女を先に降ろし、そして炎の中を抜けていく広瀬様のシーンは真面目な話、涙なくしては読めません。最後に広瀬が炎上する船を振り返ると、炎の中に蜃気楼の如く浮かぶ、下界に向かって手を振るイレーネの姿……ベタな演出などと死んでも言ってはいけません。
と、ざーっと小説版のストーリー書いてみましたが、改めて見てみると広瀬様大受難の巻です。例の勇み足で犯人間違え、走って走って梯子登って何とか真犯人見つけて追いつめたものの逆に自分の存在の矛盾突っ込まれてしかもテロ行為に対して何も出来ず完敗、さらには15メートル滑降して再び走って走って助けようとした少女も結局死なせ、自分も滑って転んで激突して椅子攻撃食らって気絶して火傷して。ごくごく冷静に読んでみると「あんたバカ?」などと言いたくなる点もあるにはありますが
そんな中でも決してめげることなく、真実掴んで生還しようとする広瀬様のお姿は実に健気でいとおしく気高く誇り高く……もうこれ最高のドラマだ、最高の映像になるよう〜今年は萌えって面では本当にツイてなかったけど、12月28日で全部清算しておつりが来そうだあ〜(つ∀`)と泣きながら喜んでいた私。はい、バカです。
それからノベライズ版のこのエピソードでは、思わず(*・∀・)つ〃∩こんなAA描きたくなるような時空エレベーターに関するムダ知識が載っています。内容はご自分の目で確かめて下さいね♪ それにしてはpart2の風間と広瀬様は平気そうだったけどなあ〜(<ヒント)
ともかくこのノベライズ版読んでからというもの、私の脳内で広瀬様株大暴騰。仕事から家事から何でもかんでも信じられないくらいに精力的にこなし、ふと振り返ると自分でも恥ずかしくなるほど完全に躁状態になっていたのは日記でも書いた通りでございます……普段全く読まないTV雑誌なんぞを殆ど全てチェックし、日テレのしょうもないスポット番組とか予告編見たさで懸命にチェックしておりました。勿論公式HPは日参どころか時参。こんなに躁な状態で放送終了後はどうすんだと自問自答したりもしましたが、当然広瀬様の勇姿&感動で躁状態が長期間持続するものと考えていたので全く心配していませんでした。思い込みって怖い。
それでいて、どうしてTV雑誌では忠臣蔵と聖徳太子の画像しか載っていないのか、そんな疑問は全く抱いておりませんでした。きっと一番良い画は載せないようにしてるんだよ♪ 特にヒンデンブルクのエピソードは衝撃映像&感動映像満載だからスタッフが秘密にしておきたいんだよ♪ などと自分を勝手に納得させていたような。しかもどこかのTV雑誌では「セットが30度傾く中での恵さんの迫真の演技に注目!!」などと、ものすっごく膨れ上がっている期待をさらに煽ってくれるようなことが書かれていた……確かに嘘ではなかった、嘘は書かれていなかったと思うのですが。
え、期待を裏切られるかもとは考えなかったのかって?
他のドラマならともかく、あの時空警察ですよ? 去年あれだけのドラマを見せてくれた時空警察ですよ?
しかもヒンデンブルクはあれだけの悲劇&感動のエピソードですよ? あのストーリーは文句なしに面白い、あれはどうやったって期待はずれな出来になりようがない。時間の関係上多少省略されるシーンがあったとしても、それでもきちんと本筋を描けば三億円事件に匹敵する最高のサスペンス&活劇になる! そして当然恵さんの株も大幅に上がってファンの数だって倍増いや4倍増になって某匿名掲示板で恵イラネとか条件反射の如く書きこむヴァカなんぞ存在しなくなって
……申し訳ありません少々興奮しました。いや、私はあくまで広瀬様ファンであって恵ファンでは……