時空警察捜査一課・part4
〜愛と復讐の22ヶ月の果て〜

 

内容はともかくとして放送されたこと自体が奇跡だった、時空警察part3。
その続編となるpart4が放送決定!の一報が入ったのは2004年夏でした。しかも、いつものように年末ではなく、秋の改編期の放送……
これを聞いた時の私の心理状況の紆余曲折とかに関してはもう散々日記やらpart4予想ページやらで書きまくってるのできれいさっぱり省きますが、広瀬巡査部長様が一体どのような状況になっているのか、とにかくそれが心配でした。
ヒンデンブルクで負った精神的外傷は果たして治癒しているのか、あの少女への想いは未だひきずられているのか、もう一度part2の「あの赤い日記帳は、貴方が(以下略)」並みの快心の一撃を見ることは出来るのか……
そもそも、出演は可能なのか!?(<最大の懸案事項)

 

ま、結論から言えば全て杞憂だったわけですが。

 

ともかくともかく広瀬様リベンジ成るかのpart4。よっぽどpart3の衝撃がひどかったのか、予告や番宣で天狗に発砲する広瀬巡査部長などというトンデモな画を見ても私はまだまだ信用できなかった。
しかし、もうpart3がどうのなどとは言っていられない! 3は3、4は4じゃないか! 9月29日午後8時30分、巨人戦は珍しく早々と終了しそうだし、中日も雨で今日の優勝はない、従って緊急中継とかされて延長される心配もなし! そして今日NHKであるかと思われた「そ○時歴史が動いた」(しかも戊辰戦争)も、新閣僚関係の番組でなし!! よーし、去年同様ビデオ・PC共に録画準備完了、ついでに実況板も開いておきましょう♪ 
てーか、時空警察は気楽に見るのが一番とか言っておいて、もうこの時点で去年より用意周到に視聴準備してるじゃねーか自分。

 

そして、遂にその時が来ました……午後9:00。「この番組はすべて事実に基づいた歴史推理ドラマである」
あとで散々揶揄されることになるこのテロップと共に、時空警察part4開始!

 

今回はいきなり例のテーマ曲から始まるのではなく、時空班の様子から描写されています。
給湯室で楽しそうに焼き芋を抱え込む時澤巡査。どうやら今回の季節設定は冬に近い秋、なのか?
そして会議室では、広瀬さんと山神さんが茶飲み話中。表情からして、このpart3での問題児2名は2名ともpart3の記憶リセット確定?
一人資料を調べる風間、そして北条管理官は新聞を見ながら「こうしてすぐに暴かれる歴史の真実もある」

新聞記事はイラク戦争関連。イラクの脅威を誇張し、CIAによってもたらされた欠陥情報でイラク戦争は始まった、という内容がブッシュの写真と共に。どうやら、part3が完全に忘れ去られたワケではないらしいが。関係ないですが「華氏911」はアメリカ版時空警察(担当捜査官・マイケルムーア)といった感じでした。
………てーか、今ビデオ見て初めて気づいたが「時空新聞」て??

 

「だが、隠された真実の方が遥かに多いぞ〜残念ながらそれが人間の歴史よ」
オペレーターの小谷巡査と新聞を見ながら語る管理官。それを暴くために時空警察がいるということをこうして毎回言ってると思うんだけど、何故あの板では毎度毎度「時空警察の存在意義が云々」なる書き込みがあるんだろう……

そして威勢よく入ってくる伊能警部。で、捜査会議が始まります。

 

散々夢想していたいきなりヒンデンブルク爆発から始まり炎の中倒れている広瀬巡査部長、そこへ到着する時空エレベーター、現れる伊能警部!! などということは決してなく、これ以上ないくらいまったりした雰囲気の始まり方だ……鳴り響く荘厳なBGMが結構虚しいくらいに。

 

今回の一番手・風間が指名されて開始される捜査会議。風間は本能寺の変で、織田信長の遺体が消失していると指摘する。
ざわめく会議室、そしてそして始まるテーマ曲!! 「歴史を疑え」の極太明朝体!!

part4ではOPの最初に、各捜査官が時空エレベーターに乗り込むシーンが!
part3じゃあの警告音はどうかと思いましたが、今回のOPでは警告音に合わせて伊能、広瀬、風間&時澤、山神と画面が切り替わっていくのが実にイイ。
トレンチコートを翻してエレベーターに向かう伊能!!
例の、ポケットに手を突っ込んだ姿で冷静に乗り込んでいく広瀬巡査部長の後姿!!! 単独で乗り込むシーンは今まで無かったのでこれは嬉しい!! 本編に使われる瞬間が楽しみ〜♪(<伏線)

あと風間&時澤と山神(オイ)

 

「彼らの捜査に時効はない。歴史のミステリーを、タイムスリップして明らかにするのだ!」
今回ナレーションもあまり前面に出すぎていなくて良い。前回と同じ人だと思うのですが。
そしてBGMに合わせて展開されるpart3までの名場面! そして例によって赤地に極太明朝体&モノクロ写真で紹介される捜査官!! うわーうわーうわー伊能サンも広瀬サンもカッコイ

 

……時澤だけマヌケな場面が使われてるのは何故だ(つд;) しかもモノクロ写真で切り抜くとマヌケ度倍増だ。part2だったらともかく、今回結構カコイイシーン多めだったじゃないか!!

 

 

そして、公式HPにもあった各人銃を構えた写真でOPシメ。正直、全員集合写真よりこっちの方がかなりカッコイイ。
「貴方は、新しい歴史を目撃する」
ま、確かにある意味新しかったけど……

 

それと今回OPがやたら短く感じるのは何故。カッコイイことは確かなんだけど。

 



 

本能寺の変はウソだった


 ……ウソではないと思う&タイトルセンス何とかなりませんか。

 

天正十年(一五八二年)六月二日、明智光秀は本能寺に攻め入り、織田信長を殺害した。これが本能寺の変である。
しかし、宣教師ルイス・フロイスの残した記録には、焼け跡に信長の遺体らしきものが、骨も毛髪も何も残っていなかったと書かれていた。
光秀はその後信長の遺体捜索を行ったが、やはり何も見つからなかったという。
燃え尽きたのでは?という山神警部補の疑問を、風間巡査は否定する。本能寺が燃えた時間はわずか1〜2時間。人間の遺体が消滅するほどの火力があったとは考えられないからだ。
信長の遺体は何故、見つからなかったのか?

風間は信長の死の瞬間を見届け、謎を解明したいと主張。当然、時澤から疑問の声があがる。「火事ですよ。見届けてたら、君が焼け死んじゃう」
似たようなことをpart3では広瀬さんに言っていた時澤巡査。しかし、広瀬さんからは(結果はともかく)一応合理的な回答が得られましたが風間は違い、

「ギリギリまで頑張るしかないでしょう!」

力押しだ……(;´д`)

 

そんな風間を心配してか、北条管理官はいきなり風間のお供に時澤を指名。「風間巡査が焼け死なないようにな♪」
思わぬ展開に眼を剥いてビックリの時澤、何故か爆笑に包まれる会議室。
しかしpart2の広瀬&風間の時のようにしょっぱなから衝突するようなこともなく、風間は子供をあやす母親のよな満面の笑顔。広瀬さんに対するあの仏頂面&タメ口はなんだったんだ……
そういえば風間巡査、時澤に対してもタメ口ですが、時澤は風間の7年先輩にあたるんだから本来は敬語使って然るべき。ま、時澤なら、いいか……というより時澤相手に風間が敬語だと逆に不自然かも。
 

そして凹凸夫婦遂に出動。本能寺の変2週間前(天正十年五月十八日)の安土城へ!
ちらりとも横を見ずに颯爽と時空エレベーターに向かう風間、そんな彼女を大いに気にしつつ同じく乗り込む時澤。

 

part4では現代と時空移動後で、画面の感じが微妙に違っています。例えばこのエピソードでは時空移動後ではフィルム撮影?になっている。予告などではビデオ撮りだった気がするが、本編のこの画面の方が断然良い。part3の忠臣蔵もこんな感じで撮って欲しかったなぁ。

 

信長は安土城を、西洋から輸入した品々で埋め尽くしていた。そして当然、信長自身も……

 

世界地図を前にして、黒いシルクハットに黒のビロードのマント姿。

 

それを無遠慮にじろじろ眺める風間、信長に相対して恐縮至極の時澤。「未来から来たと申したな」という信長のいでたちを見て、風間は思わず吹く。腕組みしつつ「何じゃ!」の信長、眼剥きまくりの時澤。しかも風間は続けて「そのカッコ、どうなんですかね」なる暴言を吐く。
戦国時代にスーツの貴方がたも相当どうかと思うが。
あわてて必死で風間を止め何とか黙らせようとする時澤、に対して風間はのほほんとしたまま。
しかもしかも「おかしいと申すか」という信長に、風間は「はい」と即答。part2part3そして今回と、時澤さんはつくづくパートナーに翻弄される運命のようで……
早くもその場で二人ともたたっ斬られても文句の言えない状況でしたが、信長は冷静だった。「このいでたちはな、世界に立ち向かうワシの心よ!!」

森蘭丸を背後に控えさせ、信長は天下布武を語りはじめる。二人を盆山の間に連れていき、盆山と呼ばれる巨大な飾り石を見せる信長。彼はこの石をご神体としたという……
そこへ登場する、いかにも胡散臭さ全開のイエズス会司祭・オルガンティーノ。彼は信長に、盆山にどのような神が宿るのか尋ねる。すると信長は
「ワシじゃ。ワシこそが神だからじゃ!!」
この一言が、のちの信長の運命を決めてしまった。
笑いながら出て行く信長を眼剥いて見つめ(どうでもいいけどこのエピソード眼剥く演技多すぎ)、「信長様は悪魔になってしまわれた……」とオルガンティーノ。

 

そして風間と時澤は本能寺へと向かう。門の前に立つ二人に、とある渋い大阪商人がバッタリと鉢合せ。時澤は時空警察手帳を見せる。もはやおなじみになった、手帳見せるだけで何の不思議もなく受け入れられる時空警察。
彼は鉄砲と弾薬の商談をしに、本能寺に来たという。
信長の、京での本拠地とも言うべき本能寺は、ただの寺ではなかったのだ。

 

座敷に招かれ、商人から茶を出される二人。その器を見ようとして手を伸ばすがなかなか届かず苦労しまくりの時澤はめちゃくちゃ可愛らしいのだが、風間は全く無視して話を始める。
風間から安土城の出来事を聞き、青ざめる商人。イエズス会と手を切れば、信長は終わりだという。
信長は僧侶の腐敗を糺すとして、数多くの神社や仏閣を破壊してきたが、それは表向きの理由。実はイエズス会がその裏で動いていた。キリスト教を世界に広める為のイエズス会。信長は彼らを保護し、キリスト教の布教に努めていた。そして仏教を弾圧した……

それについて、「イエズス会日本年報」にはこう記されている。
「われらが神は信長を仏教徒に対する鞭として使い、多くの寺院を破壊せしめ給うた」

そして信長はイエズス会から、大量の火薬を手に入れていた。長篠の合戦などで信長の天下統一に欠かせなかった鉄砲、その火力の素となる火薬の原料・硝石は殆ど日本では取れず、多くがイエズス会と組んだポルトガル商人の手により、マカオ(ポルトガル領)から輸入されていた。
つまり、信長はイエズス会の為に神社仏閣を壊し、その見返りにイエズス会から火薬を手に入れたのだ。

 

神に仕える筈のイエズス会が、火薬の取引をしていた事実に茫然とする風間&時澤。
二人は本能寺の近くにある南蛮寺へ向かう。そこにはイエズス会のオルガンティーノらがいた。
時澤を当然のごとく踏み台にしつつ、天井の隙間から様子を覗く風間。
なにやら怪しげな相談をしている宣教師たち。風間に背中をぐいぐい踏みつけられて嬉しそう痛みに耐えながらも、時澤はきちんと話を聞いております。そして決定的な一言が宣教師の口から。「明智光秀には、六月二日に実行せよと伝えております」
まさか、イエズス会が信長を殺したのか?

 

前述のルイス・フロイスの本には、この事についての記録もある。「信長が暴挙に及んだので、(盆山への参拝が終わってから、信長の命が)19日以上続くことを、神は許さない」
信長はあの盆山を礼拝する義務を人々に負わせた(安土城総見寺開山式・五月十二日)。その日からちょうど19日後が本能寺の変である。
イエズス会にとって、信長が神を名乗ることは最大の冒涜だったのだ。

 

ところ変わって、京都愛宕神社に参拝する明智光秀。part1で生き延び、家康の腹心天海となったとされた光秀だが、果たして今回その事と関連付けられるのか……? しかも捜査官は同じ時澤巡査だ。
光秀の前に現れる時澤と風間。時澤は既に、光秀がイエズス会の指令を受けたことを見破っていた。
うまくいくと思うのか、と厳しく問う時澤に光秀は、イエズス会の手配によりキリシタン大名たちが光秀を応援する手はずになっていると答える。そのまま立ち去っていく光秀。
しかしキリシタン大名が光秀を助けたという史実はなく、光秀は秀吉の手により変の数日後に討たれることになる筈だ……と時澤は首をかしげる。
……てーか、その前に天海思い出そうよ時澤!! 本能寺の変の真の首謀者って秀吉と家康じゃなかったのかよ!! part1part2オールリセットかよ!!
時空警察って歴史も変えるけど捜査結果も変えちゃうのか……知らなかったなぁ♪

 

で、時澤は確かめたいことがあるとかで風間と別行動に。
途中から別行動になるとは聞いていたのだがてっきり喧嘩別れになるものとばっかり思っていました。なんらかの意見の対立がきっかけで、風間の態度にぶち切れた時澤が「風間さん。確かに自分は貴方よりも運動能力は低いし頭の回転も貴方ほど速くはない。しかしですね、お忘れのようですが自分は貴方の7年先輩にあたります。敬語ぐらいはきちんと使って頂き(以下略)」などととくとくとくとくと風間を説教、そして風間もキレてわざとらしく敬語使って見事仲間割れ……などという夢のような図を散々妄想していたというに

ごくあっさりと何の脈略もなく「この先は二手に分かれましょ(はあと)」「うん。気をつけてね(はあと)」で終了。チーン
 

 

そしていつのまにやら本能寺の変当日夕方。風間は本能寺の信長のそばに控えていた。
「信長様は、イエズス会に利用されているとお考えになったことはないのですか」といきなりシュートな発言の風間。
しかし信長は笑いながら、分かっていると答える。戦が終わり、火薬はもはや不必要だという信長。彼は新たな計画を立てていた。大艦隊を造り大海原へ乗り出す、つまり世界を目指すことだ。そんな信長を複雑な表情で夕陽の中見つめる風間。

 

一方時澤は南蛮寺にいた。十字架の前で高山右近(キリシタン大名)に宛てた手紙を発見する時澤。ポルトガル語で書かれているが、右近ならば読めるはず……
そこへオルガンティーノらが現れる。一瞬狼狽しかける時澤だがすぐにキッとオルガンティーノを見据え、手紙を差し出した。高山右近に宛てた日本語の手紙には、確かに光秀につけと書いてある。しかし、何故もう一通、ポルトガル語の手紙が添えられているのか?

「ポルトガル語の手紙には、光秀にはつかず秀吉につけ、そう書かれているんですね!?」とオルガンティーノを詰問する時澤。上から時澤を見下ろすオルガンティーノ、に対し全くひるまず下から思っきり睨みつける時澤!!
「何故、光秀を見殺しにするんですか!!?」

 

カッコイイ、カッコイイんだけど怖い、怖いよ時澤さん!! 
確かに、キレた瞬間の西園寺君に惚れたとは書いたけど、キレっぱなしは怖いよ!!

 

やっぱりpart1の記憶はちゃんと残っている設定なのか? 感情移入が異様に凄まじいような。

 

だがオルガンティーノは鼻で笑いながら語る。イエズス会の目的も信長と似たようなもので、「こんなちっぽけな日本ではなく、世界」なんだそうだ。信長は中国に渡ろうとしていたので、イエズス会は彼を利用した。光秀にそんな力はない、その力があるのは秀吉だ。
そしてにっこり笑うオルガンティーノ正直キモ過ぎ。

ポルトガルやスペインは当時、アフリカや南米を植民地化し、次の目標を中国に定めていた。その足がかりが日本だった。当時の宣教師たちの記録には、日本は「征服国」(conquista)と記されている。宣教師たちにとっては、既に日本はポルトガルの属国だったのだ。
さらに高山右近へ宛てた手紙について、前述のルイスフロイスの本では

「日本文字の書状には反対のことを書いたが、ポルトガル文字では絶対にこの暴君(=光秀)に仕えないようにと記した」

とある。

「何てことだ……貴方たちは野望のために、信長そして光秀の命まで!!」
既にブチギレまくりの時澤。戸田菜穂を疑いまくって問い詰めまくっていた時の西園寺君の、軽く10倍は迫力あります。

 

そこへ本能寺の方角からときの声が。遂に本能寺の変が始まってしまったのだ。
オルガンティーノと共に外へ出る時澤、本能寺からは既に炎が上がっている。

 

異変に気づいた信長。そこには風間もいます。信長に槍を差し出す蘭丸、そこへ光秀の手勢がなだれこんできた!
応戦する蘭丸、そして信長。風間は隅っこに追いやられつつも信長の様子を見守る……
が、風間にも危険が迫る! 槍で襲われそうになり思わず悲鳴を上げる風間、その彼女を信長が助けた。「女子は外へ出ろ!」
しかし風間は腰抜かしながらも信長を眼剥きつつ注視している。なぜならそれが時空捜査官の役目だから!



光秀は本格的な突入の前に、松明に火をつけた。それを南蛮寺から眺めていたオルガンティーノは、光秀が火薬庫に火をつけるという。
本能寺に火薬庫がある!? 驚く時澤、そして鳴り出す時空警察のテーマ!!
さぁ時澤、風間救出作戦始まりだ!と実にワクワクドキドキな展開。ニヤニヤ笑いつつ炎の様子を眺めるオルガンティーノらを傍目に、時澤は時空携帯で風間と連絡を取ろうとする。「風間君逃げろ! 爆発するぞっ」
しかし何故か都合よく圏外になってるらしく通じない携帯。こうなったら直接行くしかない、走れ時澤!!

 

「信長は焼け死んだんじゃない、爆発して消えたんだ!」 えーとお忙しい中すみませんが、同じことでは?
燃える本能寺目指して時澤は走る、走る、走る! ヘタレらしく途中何もなさげなところで転ぶ寸前になりながらも走る!! もっと早くもっと早く! 
あーあこれをどうして去年のヒンデンブルクで(以下略)

 

一人で多勢と相対し、猛然と闘い続ける信長。それをじっと見続ける風間。
血まみれになりながらも信長は敵兵の一人から松明を奪う。そして彼は風間に問う。
「ワシはグダグダした世の中をぶち壊して、日本の歴史を100年は早めた。
教えてくれ。ワシが死んで100年、いや200年後の日本はどうなっておるのじゃ!」

時空捜査官が未来を教えるわけにはいかない。黙り込んでしまう風間。
信長はその意をどう汲み取ったのか、刀を投げ捨てる。「早く外へ出い!」
そして信長は独り、火薬庫へと向かった。風間はやっぱり信長の言うことを聞くわけにいかず、それを追う。
「オノレ光秀め、おぬし如きに我が骸をさらしてなるものか。
微塵となって、空の彼方へ消えてやるわ!!」

 

信長のこの台詞が、今回の事件の真相というワケですね。松明を手に、ゆっくりと火薬庫への階段を下る信長……
 

 

さぁ時澤巡査はどうなったのかというと、いつの間にやら風間のところまで走りこんできました。
えーと、時澤一人ではとても太刀打ちできそうもない侍やらが大量にいて各所に炎とか上がってる筈ですが、どうやって突破してきたんですか?(しかも無傷)

 

「爆発するぞ!」信長を見届けたいという風情の風間を無理やり引っ張る時澤。振向かずに火薬庫へ向かう信長の姿。
この時の風間、見届けたいという使命感よりももっと何か別の想いがある表情をしているのがイイ。時空捜査中に惚れられてしまうことが多いなどと設定されている風間だが、今回はこっちが惚れちゃったのか?
そして、火薬庫の扉が開かれる音。

 

そして二人仲良く手つなぎながら本能寺の門から飛び出す時澤&風間! えーと、だから侍どもをどうやって突破した?
門出たところで二人して転ぶんだが、多分時澤が転んだんで風間も転んだんですねコレは(<ビデオスロー再生中)
予告とか見てると爆発の衝撃で吹っ飛んだようにも見えましたんですが、実際は時澤と風間が勝手に転んだだけ。
こんな細かいことを何故わざわざ書いてるかというと、パンチラがなかったのかどうか確かめ時澤はやっぱりヘタレだねぇ〜と言いたかっただけです、ハイ。

 

二人が転んだとほぼ同時に、遂に本能寺爆発!!
CGで景気良く噴き出す炎、衝撃で本能寺の看板が剥がれ落ちる。そして燃えていく看板……
さびしそうなBGMをバックに燃えていく看板……
やたら長く燃えていく看板……
燃えていく看板……

 

 

この後まさか、CGの炎を眼鏡に映した風間がものすごいしかめっ面アップで出てきやしないかと一瞬危惧したんですが、
大丈夫です♪ ちゃんと門のところでボロボロになりつつ立ち上がって時澤と一緒に炎を見つめて終了、ですから♪

 

 

……って殆ど一緒じゃねーかよ!
ちゃんと信長との離別を描いて脱出シーンもあって服とか焦げてるあたりはアレより遥かにマシだけど!!
つか、「こうして信長は炎の中へ消えていった」その一言で終わり!?
えーと、脱出の際手首ケガした時澤たんを風間が介抱するこのシーンなしですか!?

時澤、つい手首庇って顔をしかめる。
風間「どうしたの?」
時「いや、なんでもないです」
風「血出てるじゃない。見せてみなさいよ」
時「いやいや、本当になんでもないですから(言いつつさらに痛そう)」
風「いいから見せなさい! 骨折してたらどうするのよっ(無理やり時澤に腕を出させる)」
時「か、風間さん……(*´д`)」

この後さらに風間がスカートの裾かなんか破いて手当てするとなお一層のこといつものことだがいい加減やめような自分。

 

 

それにしても、時空警察の捜査結果が全て真実だとすれば、明智光秀は大変な人生を歩んだことになります。いや、史実でも十分大変なんですが。
イエズス会と協力して信長を本能寺で殺害→イエズス会に裏切られて討たれる(その背後には家康・秀吉もいる)→生きのびて天海となり家康の側近に→服部半蔵らを使って時空警察と対決

 

 

 

とりあえず、この話で得た教訓は

時空警察において、炎の関わる話は鬼門。

 

 

去年のヒンデンブルク脱出シーンとかちゃんとまともに描いていてもここまでが限界なのかと思い知らされた話でした。



 

 

何だか出鼻くじかれたような感じがしないでもないですが、さぁ本日のメインイベント! 最大最強の陰陽師・安倍晴明VS広瀬巡査部長ですよ!!
時は平安時代。一見優雅に見える時代だが、その裏では死霊・怨霊・祟りが渦を巻いていた。それらの怪奇現象や物の怪の類から人々を救うのが、陰陽師。安倍晴明はその代表格とも言える存在である。

そういった説明を広瀬巡査部長がなさっておられる中、風間が一言「安倍晴明ってほんとにいたんだぁ」
いいからお前もう喋るなっていうか、いつから風間にボケボケ属性がつきましたか?

事件の内容を問う北条管理官。そして広瀬は答える。「安倍晴明の……天皇への、反逆罪です」

 

陰陽師安倍晴明はクーデターを謀っていた



晴明は天皇に仕える宮廷陰陽師。災いを予知し怨霊から宮廷を守るのがその仕事だが、彼がついたのは花山天皇だった。若くして天皇になった花山天皇だが、そんな彼の身内(姉・叔母・女御)が突然、次々に死亡するという異変が起こる。
986年、花山天皇は災いを断ち切るために天皇を退位し出家するよう、藤原道兼から勧められた。しかし、これは天皇の不幸につけこみ政権を掌握しようとする藤原氏の陰謀だった。花山天皇はそうとは知らず、出家するかどうかを悩み続ける。

しかし、天皇を守るべき立場の安倍晴明は、奇怪な行動に出る。それが、予想ページにも書いた「大鏡」のエピソード。↓
花山天皇を連れた一行が晴明邸前を通った際、晴明の声が中から聞こえたという。「帝が譲位なさるという天変があったが、既に譲位は成立してしまったらしい。直ちに参内する」

この一言が歴史を変えた。誰よりも信頼していた晴明の言葉だったからこそ、天皇は出家を決意した。その後、藤原氏の栄華は長く続くことになる。

 

………えー、広瀬さんはどうやら、ヒンデンブルクで結構強く頭打って深刻な脳障害を起こされた模様です。 
あの大鏡の話のどこをどう読んだら晴明の陰謀になるんじゃいと思ってましたが、そのまんまで解釈するとは……確かにあの台詞をあのように極悪風味で晴明に喋らせれば陰謀っぽくなるけど、それにしてもなぁ。

「天皇を裏切る、この行為……何か絶対裏があるはずです。それを探りに行きたいんです!」と息巻く広瀬さん。に対し、北条管理官はあっさり許可。「ただし! ……怨霊には、気をつけろ」
ギャグなのか本気なのか分からないこの言葉に、広瀬さんもどう反応するべきか分からない様子。ちょっと皮肉っぽく唇をなめつつ、「………はい」
というわけでさぁ広瀬巡査部長出動だ!! OPにも出てきた時空エレベーター広瀬さん単独搭乗シーン遂に来るか!!!???

 

………って。
OPでわざわざカコイイ出動シーン描いておいて本編で出さないってどういうことだあーーーーーーーーーーーーーーっ!!!

 

まぁ細かいことにこだわりすぎるとキリがないのでさっさと行きましょう♪
いかにも怨霊に包まれているっぽい平安京のCG、そして黒雲を突き抜けそこへ向かってくる一つの光の魂。あれって時空エレベーターの到着を描いたんでしょうか?
広瀬さんは花山天皇退位の翌年・987年夏へ時空移動。今回はちゃんと事件後の移動です。
この最初のシーンでも思いましたが、本エピソードは光の使い方がかなり良さげな気がしました。最初に陽光の下の平安京を出すことで、後に描かれる裏側の闇が一層強まっているような。出てくるテロップが明朝体でなく行書体なのもイイ。そして来ました!
平安京の農民やら貴族やらの中を平然とスーツ姿で闊歩する広瀬巡査部長様!! 風間&時澤VS信長も十分ヘンだったがこれだって十二分十三分にヘンだ!! しかも挨拶とかしてるし!

そして広瀬は晴明の屋敷へ。立ちはだかる巨大な門、「豪勢なモンだ」と皮肉っぽく言い放つ広瀬。正面からずんずん歩いていき扉を叩こうとすると、ひとりでに扉が開く。手をあげたまんま一瞬固まってる広瀬サン……好きです。
で、入っていくとまたひとりでに閉まる扉。ま、ここまではよくありそうな事です。


誰もいないだだっ広い中庭へと到着する広瀬。ふと振向くと鼻先に美女の姿が。さすがにのけぞってしまう広瀬、微笑み消える女。すると彼女は今度はさきほどの門の前に現れる。ま、これも多分鏡とか日光とか水とかのトリックということで後で広瀬サンが解決するんでしょうね♪

そして広瀬の背後から声が。「何の用だ。時空警察殿」
そこにいたのは晴明だった。いつものように手帳を出そうとした広瀬さん、しかし何故か手帳がない! たっ大変だ、あれがないと広瀬さんはこの時代じゃただのキ××イ……と思っていたら晴明が持ってました。
えーとこのトリックは……現職警官が警察手帳スラれたんですか?

 

安倍晴明は摂津国(今の大阪府阿倍野)に生まれたといわれている。彼の40歳までの経歴は全くの謎である……って、賀茂忠行の指導を受けたっていう話はどうした。父親が陰陽師の安倍保名っていう話は?
そして母親は奇妙なことに、「信太の森の白狐」と呼ばれている……

 

早くも一本取られた形の広瀬さん。晴明の部屋に招かれ、晴明と正面から対峙する。広瀬の隣に控えるは先ほどの美女。彼女に酒を振舞われて馳走になってる広瀬さん……ちょっと待ってよ勤務中でしょう?
それはともかくとして広瀬は早速本題に入ろうとする。が、ふと横を見ると女が消えている。その代わりに舞い落ちる、紋の描かれた人型の紙片。まさか、彼女は式神だったのか?
……えーとえーと、酔っ払った(もしくは薬盛られた)広瀬サンが幻覚を見ていたに一票。

 

広瀬は晴明に問う。「花山天皇が怨霊に悩んでいるのならば、陰陽師である貴方の役割はその怨霊を退散させることの筈。しかし貴方は全く反対のことをした……
貴方は、わざと、花山天皇を退位に追い込んだ。花山天皇を裏切ったんです」
闇の中でクルクルと切り替わるカメラワークがかなり良い。

この広瀬の問いを、晴明はあっさり肯定で返す。「左様。私が天皇を退位させた」
一瞬沈黙が流れた後、ちょっとぽかんとした風情で広瀬サン「認めるの? ……ですか」思わずタメ口ききそうになり慌てて敬語付け足した感じがまたっていいのかそんなにすんなりこんな説認めて。

晴明は認めた後、質問には答えたと言って広瀬に退散を促す。広瀬は慌てて食い下がろうとするが、晴明の一喝が。
「貴方に私の志が分かるはずがない!」

 

それ以上追及出来ず黙らされる広瀬。そしていつの間にやら晴明の前から消えてしまう。まさか広瀬サン、晴明に吹っ飛ばされてどっかの道路にのびてるんでは…とか危惧しましたが、次のシーンではポケットに手突っ込んだいつものお姿で冷静に廊下歩いてました。
「晴明の志って、何だよ……」ブツクサ言いながらも広瀬は謎の小部屋を発見。六壬式盤や地球儀が置かれ、奇妙に光溢れるその部屋は、星の動きを占う陰陽師・晴明の仕事場だった。
陰陽道と天文学とのかかわりは深く、最も重要な星座は北斗七星だった。陰陽師晴明は、北斗七星の化身とも言われている。この部屋に手がかりがあるのか?

手袋をはめ、本格的に部屋の捜査を始める広瀬。眼に入ったものは、背中に7つの星を背負う武将の像。その台座には「国を治めて福を招く」と書かれている。さらに広瀬は謎の紋を発見する。1つの黒円を他の8つの黒円が囲んでいる。晴明の紋=星型の桔梗紋とは違うものだ。……ってはっきり言うがそんなことこのシーンじゃどうでもいい!!!

何ですか一体何なんですかこの、広瀬様に寄りに寄りまくったカメラワークは!!
しかも芸の無い正面ドアップとかじゃなくて、耳の後ろやら胸元やら唇やら、ストライクゾーンど真ん中な所を150キロ剛速球なアングルで!!!
そーそーちょっと斜め上とか後ろとかその絶妙な角度からがやっぱり恵さんは一番イイんだよなぁ〜正面からヘタに撮ると大惨事発生もありうるんですが
蝋燭の炎の下で揺らめく首すじ! 唇! 耳! 眼鏡!! これはもはや私にとっちゃエロシーンだ!! 生半可な裸なんぞよりよっぽど艶かしい!! おめでとうおめでとうありがとうありがとうスタッフ様!!

 

……

 

……変態発言はこのへんでおいといて(つ´∀`)つ

 

舞台は再び光さす平安京の一角へ。貴族たちが優雅に道を歩くそのそばでは、農民がせっせと働き、乞食たちが惨めな姿を晒す。「優雅に暮らしてるのは一部の貴族だけなんだなぁ」と、歩きながら呟く広瀬。と、突然乞食の一人が広瀬の足にすがりつく。
平安時代の乞食に足にすがりつかれ転倒させられそうになり情けを乞われる、スーツ姿の刑事。もう慣れきったつもりだったがやっぱりヘンな画はヘンな画だ万歳!!
しかも広瀬さんは「分かった分かった、その前にさぁ〜」などと馴れ馴れしくポンポン肩を叩いた挙句、警察手帳を突きつけております。
「この紋が何だか、分かるか?」手帳に書き写した黒丸の紋を見せる広瀬、しかし相手はその紋を見た途端、おじけづいて逃げ出してしまう。慌てて捕まえて強引に聞き出そうとするが、その時乞食の口から信じられない一言が!

「それは、平将門様の……京の都は、将門の怨霊に祟られてるのじゃ!!」

物乞いしてたことすら忘れて逃げ出す乞食。
茫然としてものすごいしかめっ面で空を見上げる広瀬、そして上空からはCGの黒雲が。えーと、笑うトコ??

 

この時代、平安の人々が最も恐れていたのが平将門の怨霊だった。
平将門とは、常陸国(現在の茨城県)を拠点に一大武士団を築き上げ、「新皇」を名乗り東国(関東地方)を独立させようとした、朝廷にしてみれば「反逆者」である(=平将門の乱。このへんの話はちょっと前に「そ×時歴史が動いた」で見ていたのでなかなか興味深かった)
しかし、朝廷の軍によってあえなく成敗され、その首は京の都に晒された。ところが、首は突然東国を目指して飛んでいったという。
その落ちた先は、東京の大手町。今も将門の首塚が残っている──

 

平将門といえば、過酷な税の取立てに苦しむ農民たちの為に、朝廷に反旗を翻した武将だ。平安京の灼熱の日光の下に晒される貧民たちの姿を見つつ、広瀬は将門と晴明の関係を考え続ける。何故、晴明の屋敷に将門の紋があったのか?
そしてふと思いつき、広瀬は時空携帯電話を取り出す。

 

天狗キターな予告とCM挟んで場面変わってところは花山寺(華頂山元慶寺)。花山天皇の出家先である。広瀬は花山天皇(現在は法皇)に会いにここへ立ち寄るが、彼は晴明と共に熊野へ出発した後だった。裏切った筈の花山天皇に、何故晴明はまた近づくのか? 広瀬もまた熊野へと向かう。
花山法皇は、出家後たびたび晴明と行動を共にしていたという記録がある。「源平盛衰記」によれば、晴明は法皇を悩ます天狗を退散させた、という。

そして熊野。酷暑の中の山道を行く花山法皇の籠と、それを陰から見守る晴明。そしてさらにそれを追っかけ、上着脱いで腕まくりしつつ山道を歩く広瀬さん。それを何故か陰から監視している晴明。いやー広瀬さんがここまで脱いで下さったなんて初めてでこれは貴重なごめんなさいもうやめます変態発言。


休息中の花山法皇にじかに拝謁する広瀬巡査部長。やんごとなき御方に接するということできちんと跪いて頭を下げております。やはり皮肉屋でも基本は真面目なお人なんですよね広瀬さんって。
晴明を信頼している、という花山法皇。さらに、晴明は法皇を東国へと誘っているという。「晴明は、何度も常陸国に旅をしているそうだ」と法皇。平将門の国だ。
と、そこでいきなり鳴り出す時空携帯。ってせっかく30秒前に真面目さに感心したばっかなのに!! せめて、せめてマナーモードにしといて下さい広瀬さん!! 法皇の御前で携帯鳴らすなんて、着信が時空警察のテーマならもっと笑えたのに信長のカッコを笑うより失礼だろ!!


さすがに法皇の前で会話始めるワケにもいかんので離れて話し始める広瀬。相手は時澤だった。
さきほどの広瀬サンの電話を受け、現代時空班で晴明を調べていたらしい時澤巡査。さすが日本史オタらしく調査が早いです。そばにきちんと風間がついているあたり、フラグ立っちゃったか? 広瀬サンを心配してんだかよく分からないですが伊能もきっちり顔を上げて会話内容を聞いております。それにしても、現代では黒電話で平安時代じゃ携帯か……
それはともかく時澤によると、晴明の出生地は摂津国ではなく常陸国らしい。茨城県(常陸国)には、晴明の誕生の地と言われる晴明神社があり、さらに信太郡という地名も存在するのだ。信太といえば、晴明の母親の出身地。
「さらに、気になることがあるのですが……」と時澤。風間が素早く手元の本を開く。

 

時澤との会話が終わり、携帯をしまう広瀬。「そうか……見えてきたぞ。晴明の志が。
いや……企みが」
そして。
待っていた。私はこれをpart2からこっち、22ヶ月間待っていた。
広瀬巡査部長様の、この、不敵すぎる微笑を!!


part3での作り笑いによる爆笑を見た時、そしてpart3でこの不敵で無敵な広瀬様のニヤーリ笑いを見られなかった時、私はどれほど失望したことだろう。
part2で私が惚れに惚れこんだ広瀬様は、「様」づけをしても全く違和感のなかった広瀬様は、「赤い日記帳は、貴方が(以下略)」な広瀬様は、part3において飛行船の爆発と共に吹っ飛んでしまったのか、そう私は思っていました。
しかし、しかし!! part4の記念すべきこの瞬間!!


帰ってきました広瀬巡査部長様のあの、大胆不敵な皮肉めいた笑いが!!
あああああああ良かった、良かった……
私は……広瀬様を追っかけていて、本当に良かった……

 

 

と感慨に浸っていると、いきなり森に異変が。
広瀬様、すぐに元の表情に戻って状況を確認します。ああ、せっかくなんだからもうちょい長く……てか、普通に見てたら笑みかどうかすら分からな
そしてそして!! 
大変だ、天狗が上空から降ってきた!!!

 

何故か広瀬様に一斉に襲い掛かる3人の天狗。さぁさぁ広瀬巡査部長初とも言えそうな格闘アクション、開演!!
剣で斬りかかられる広瀬、それを素早くかわして天狗の一人を捕まえ、そして転がる! かわす! 走る!
つ、強い! 強いです広瀬様!! さすが15Mの高さを躊躇なく一気に滑り降りるお人だ!!
天狗がもう二人の天狗を足場にして空から飛びかかる! 
それを拳銃で迎え撃つ広瀬巡査部長!! もっかい転がって、すぐ立ち上がりそしてまた走る!!
そして!!
追っかけてくる天狗を一発、拳銃で撃つ!! 吹っ飛ぶ天狗!
そして二人目にもう一発! 残念、これは剣で防がれた!! って、弾丸を剣で防ぐ天狗……(;゚д゚)
三人目が走りこんでくる、構える広瀬! 大変だ、囲まれてる!!
 
 

勘弁してくださいもう私、頭の中フィーバー真っ最中ですよ!!!
待ちに待っていた広瀬様ニヤーリが見られた、それだけでも嬉しいのにその直後に、今までどんなに待ち望んでも見ることなど叶わなかった、絶対不可能と思っていた広瀬様大格闘&発砲アクション!! 飛んで跳ねて走って撃って転がって!! しかも素晴らしい強さ! 天狗3人を相手に全く無傷!!
まぁ欲を言うなら、途中に入ってくる晴明の術シーン&変なCG&晴明の真言がかなり邪魔なのと、ちょっと腕とか斬られたりして欲しかったのと、あとBGMはやっぱり時空警察のテーマの方が断然良かった(予告ではこのシーンと一緒に時空警察のテーマが流れていたから本編よりカッコ良く見えたんだが) けど、そんな事はどうでもいいや!! 
 

 

「晴明! 晴明はどこだっ」叫ぶ花山法皇。晴明はいつの間にやら広瀬様大アクション中のすぐそばにいました。
謎の陰陽術をCGで炸裂させ、広瀬を取り囲んだ天狗たちを一瞬で消滅させる晴明。
え、えーと、えーと、これも「新しい歴史」とやらですか??

 


天狗たちが消えて、広瀬様は晴明に礼を言いに行くのかと思いきや、
「晴明殿! これは貴方の仕業ですね!!」

拳銃を持ったまんま、肩で息しながら晴明に詰め寄る広瀬様はなかなかに横柄で良い。どうでもいいが法皇の目の前だ!
さらに広瀬は晴明を下から睨みつけながら「分かりましたよ。貴方の企みが」
何も答えない晴明、そして動揺する花山法皇。広瀬様が突き止めた晴明の企みとは何なのか?

 

 

夜。晴明の屋敷?に戻り、広瀬巡査部長は花山法皇の見守るなかで晴明の尋問を開始する。
闇の中でちょうどきれいな三角を描いている3人の配置がこれまた良い。

広瀬は、晴明が藤原氏の陰謀に加担し花山天皇を退位に追い込んだことを認めた、その事実を法皇の前で明かす。「それは訳あってのこと。私の志など分かるまい。……と、貴方は仰った。
志なんかじゃない。貴方は平将門の遺志を引き継ぎ、東国に独立国家を作ろうと、企てたんです!」
否定せず、じっと悲しげに広瀬と相対している晴明。

 

そして、さっきの時澤との携帯での会話内容の続きが初めて明かされる。
平将門の乱で、たった一人生き延びた息子がいるという時澤。「奥相茶話記」によれば、平将門の息子・将国だけが一人死を逃れ、その跡を隠したとある。彼の落ちのびた先は信太郡。そして、将国の名乗っていた姓が、信田姓である(「相馬系図」より)。信太と信田、太が違うのは一体……
つまり、

 

「宮仕えの陰陽師とは、考えましたね……安倍晴明殿。
いや、平将門の息子、平将国殿」

 

こういう事なんですね♪ わーいわーい私の事前予想大当たり〜♪
………じゃなくて、本当にいいのかよこれで!! ヒンデンブルクで頭打った後遺症、ってだけじゃ済まされませんよ広瀬様!! 将門や晴明の呪いとかかかったらどうするおつもりか!!
そうそう、本放送の前に「平将門」「安倍晴明」で一緒に検索かけたら、確かに晴明と将門が血縁じゃないかっていう説があったんですけど、でもその出典は「ムー」で(以下略)

 

さらに広瀬は問い詰める。「貴方は生まれも偽っていた。本当は常陸国の生まれだ」
常陸には信太という地名もある。そこは晴明の母の里だ。それだけではなく、落ちのびた晴明が身を隠したのが、母の里である信太郡だったのだ。そこで晴明は平という姓を隠して信田と名乗り、父の無念を晴らす機会を窺っていたのである。
 

花山法皇にも真実を問われ、晴明は遂に涙を浮かべながら告白する。「いつかは、申し上げねばと思っておりました……」
時間の関係とはいえ、いいのかよそんなにあっさりと!!



「私は、平将国でございます。朝廷に弓を引いた、反逆者の息子でございます」
そして、晴明は19歳の自分を回想する。父将門が討たれた後、その首を取り戻そうと晴明=将国は京へやってきた。
闇の中燃えさかる炎、その中で晒されている将門の首。それを見ている大衆の中には、落ちぶれた将国の姿もあった。
父が首だけになりながらまだ生きていることを確信する将国。その眼前で、将門の両目が見開かれる。驚愕し逃げる人々。
独り残された将国──彼は固く誓う。
立派な帝を見つけ、東国に帰り、腐りきった貴族たちのいない、武士と農民の暮らす新しい国を造ることを。
(つまりその帝というのが花山天皇?)

将門の首を前に、将国は術をかけ始める。例の、7つの星を掲げる武将の像を持って「父上。私は貴方の志を継ぎます。どうか成仏して、東国へ帰りたまえ」


そして現在の晴明の懐から、同じ像が。晴明が光に包まれ、そして回想であった筈の将国の姿が、広瀬と花山法皇の前に現れる。
いつの間にか広瀬たちの前には将門の首が。風景も京の街角に変わっている。
「南無妙見菩薩──父上の首を東国に返したまえ」
懸命に術をかける将国。すると、将門の目が静かに閉じていき、やがて首から魂が抜け出て、広瀬たちの目の前でその魂が遥か上空、月の向こうへと飛んでいく……涙を流しそれを見守る将国……

 

 

………お前らちょっと待てやあああるtl84んてい上うryfkxれいとぃえうrsかうえ!!!!!

などと本放送では叫んだものですが、今ビデオよく見たら首そのものが飛んでいったわけではなくて魂がCGで飛んでいっただけのようにも見えるので、晴明がテレキネシスだったとかそういう結論にはなっていないようですね。分かりやすく晴明が魂を映像化して見せた、とか……その他にも山ほど突っ込みどころはあるのですがまた後で。

 

 


場面は再び現在の平安京へ戻る。泣き崩れている晴明、その後ろでじっとそれを見ている広瀬巡査部長。
晴明を問い詰め問い詰め挙句の果てには泣かせて崩折らせる、そんな広瀬様が見たい見たい見たいーなどと何度も書いてきましたが、その願いも見事に叶えられましてございます!!

全ての事情を知った花山天皇。晴明を励まし、「一緒に東国へ行こう。そして、武士と農民の新しい国を造ろう」
その二人の様子を、後ろからものっすごい顔で睨みつけている広瀬巡査部長。正直かなり怖い実にカッコイイです!!

和解し、共に手を取り合う晴明と花山天皇。それを確認し、黙ってポケットに手を突っ込んでその場から立ち去る広瀬。
広瀬は知っているのだ。晴明は花山天皇と東国へ行くことは出来ず、宮廷陰陽師として一生を送らねばならなかったことを。
……って、ここまでやっちゃったら歴史変わっちゃったんでは?

 

 

晴明が持っていたあの7つの星の像は、将門が守り神にした妙見菩薩である。北斗七星の化身といわれ、その信仰は江戸時代まで続いた。
現在も東京には、将門にまつわる神社があり、その各々を繋いでいくと北斗七星が浮かび上がるそうだ。東京は今も、将門と晴明、父と子の二人に守護されている──

 

 

うんうん。ドラマとしては結構まとまっていて、感動的なシメでしたね。本能寺エピソードと同様、時空班帰還後の会議室でのやりとりが皆無ってのが気にならないでもないですが。
で、えーと、自動的に閉まる扉とか消える美女とかのトリックの種明かしは? 
そもそも、天狗は何で出てきたんだ? 広瀬様にアクションシーンさせる為だけ?
天狗→平将門で何かあるんじゃないかと思ったんだけど何もなかったしなぁ。天狗のあたりバッサリ切ってもストーリーには全く支障ないって事になってる……(いや、勿論切られたら私的には非常に困るが)しかも、天狗の正体は結局うやむやだし。晴明が式神使役して広瀬を襲わせたのか? だとしたら何故、囲まれて危機一髪の広瀬を助けた?

式神とか陰陽術とか天狗とか、果ては将門の首が飛んでった謎とか、それを科学的に解明することなしに全部そのまま真実として描いてしまってるのはかなり問題では。
あ、でも、もし科学的に全部解明してしまったら今度は恵さんやスタッフが呪われかねないのか!!……今でも十分呪われそうな気はするが。

 

しかし、これ以上ないってくらいの広瀬巡査部長様プロモーションビデオっぷりに、私めはいたく感動させられましてございます。part3の精神的外傷の完全治癒!! あの皮肉めいたニヤーリ笑い復活!! 例の、ポケットに手突っ込んだポーズでの平安京闊歩!! 腕まくり姿もあったし、エロシーン(<私的に)まであるし!! 絶対不可能と思われた銃撃&格闘アクションシーンも!! とどめに晴明を問い詰め問い詰めしまいには泣かせた!!!
話の内容の杜撰さとか前回までより電波10倍増とかトンデモっぷりなんかもうどうでもいい、広瀬様の、広瀬様による、広瀬様の為だけのこの話!! 最高です!! え、裏の映画? 完全にこっちの勝ちに決まってんだろう!!!!

 

 

でも、恵ファン&広瀬ファン以外は楽しかったんだろうか……(特に例の晴明の仕事場のシーン)(゚д゚;≡;´д`)キョロキョロ

  

 

しかしこの調子でいくと今度は時澤巡査の前にCGのヤマタノオロチとか出てきそうで楽しみですネ♪


 

 

竜馬暗殺&伊藤博文2重狙撃事件についてはまた後日。

 

龍馬暗殺、そして紛糾の最終エピソードへ〜

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