ジュエルビースト御柱戦inシフ編

 

ほぼ実話プレイ日記SS風第7弾。
いよいよバルハル女戦士・やる代さんことシフがジュエルビーストに挑むの巻。
毎度のことで申し訳ありませんが、くれぐれもジュエビ攻略の参考にはなさらぬようご注意願いますorz

 

 

平和そのものなウエストエンドの夜。
バーバラのいつもの踊りが終わり、客も帰って行った後のパブの隅で──
エルマンとナタリーは、一人の巨漢に睨みつけられて怯えまくっていた。
「ひ、ひぃぃ〜・・・い、命ばかりは、お助けをぉお!!」「エ、エルマンあんまり掴まないでよ腕が痛い、私だって怖いんだからぁ〜!!」
二人が怯えるのも無理なからぬ話で──その巨漢のいでたちたるや、もりもりに盛られた筋肉隆々の身体をモンスターの毛皮で包み、頭からは猛牛のような真っ黒い巨大な角を二本生やし、ナタリーの胴体よりも太く逞しい腕にはろばの骨が握られている、というありさまだった。
二人を部屋の隅っこに追いつめた巨漢は大きな青い眸でしげしげとエルマンを上から下まで見つめた後、ふと振り返る。そこでは、踊り終わって気持ち良さげに汗を拭いているバーバラの姿があった。エルマンたちの危機を全く意に介してもいない。
「ねぇバーバラ。本当にコイツがそうなのかい?」
その声色に、エルマンもナタリーもふと顔を上げる。「お、女の人!?」「ま、ま、まさか女性だったとは・・・っていうか姐さん、お知り合いですかい!?」
バーバラは優雅な笑みを崩さない。「そうそう、この前クリスタルシティに寄った時に会ったんだよ。女同士だからかやたらと話が弾んじゃってねー、最近は骨のある強い男がいないって。だからついでにアンタの話もしたんだよ、エルマン。ジュエルビーストを何べんも封印した、世界で一番強い男がいるよってね」
「アナタ何てこと言っちゃってくれてんですかアーーーーーーーーッ!!!」
「ジュエルビーストを何度も封印したのは事実じゃないか。それにサルーインだってアンタは何度も戦ってるはずだろう? 果てはあの最強の真サルーインまで」
「そいつは頼もしいねぇ。あたしはシフ、バルハル族だよ。よろしくな」巨漢、いや巨女が豪快に笑う。「アンタどう見ても村の戦士どもよりよっぽど貧弱だけど、バーバラが言うからには嘘じゃないんだろう。あたしは難しい話は嫌いだからね、とっとと行くよ!!」
言うが早いかシフはエルマンの首根っこを掴むと、そのまま引きずりながらパブを出ていく。「いいいいいい嫌ですぅう!! 姐さん、毎度毎度思いますけどせめて世間一般の常識をお持ちの方を連れてくることは出来ないんスかァ!?」
「常識に捕らわれてたら、神になんか勝てないだろうエルマン? いつも通り馬車とアメジストは使っていいから、今回も頑張ってね(はぁと)」
「いやいや何スかその謎理論!? ウィンクでごまかされても困るんですってば!!」
こうと決めたらシフは有無を言わさない。「あーもうごちゃごちゃうるさいねぇ、これだから都会の男は! 人を見かけで判断するんじゃないよ!!」
「いやアナタの見かけが尋常じゃないからこっちは・・・・・・ナ、ナタリー助けてぇえええ!!!」
宇宙人に捕まった宇宙人のようなエルマンを眺めながら、ナタリーは半笑いで手を振ることしか出来なかった。「が、頑張ってねエルマン・・・それはそうと、シフさんの頭って後ろから見るとホントのモンスターだよね。振り向いたら分かるよ」
「え? ・・・ってギヤアアアアアアア目の前にパワーデビルの顔が、顔がぁあああ!!!!」



「話はだいたい聞かせてもらってるよ。あんたも相当苦労してるみたいだねぇ、時間のループがどうのこうのって」
シフに連れられニューロードを下ったエルマンは、ノースポイントからさらに船に乗って何故かワロン島のウェイプにいた。いつの間にか一緒にいたダークを横目でこわごわ見ながら、エルマンはおずおずとシフに問いかける。「あの、私しゃただのしがない会計係ですからね? 足は遅いし戦闘は苦手ですし、あまりお役には立てませんぜ? 出来ることといったら交渉ぐらいのもので」
「全く、同じことをくどくど何度も何度も! あたしがそんなに物分りの悪い女に見えるのかい」
「いや、まず女性に見えなかっ・・・あ、いやいや何でもありませんよ!!」
「さてと」エルマンの一言をまるで気にもせず、シフは切り出した。「まずはジュエルビーストの柱が強敵だそうだね。腐竜4匹にラミア、それが4組か・・・尋常じゃないよ。あんたはこれまで、どうやって倒してたんだい?」
「ごく最近開発したやり方ですが」エルマンは頭をかきかき説明を始める。「城塞騎士役を一人、オトリとして最前列に出します。ここにほぼ全ての攻撃を集中させて、他の皆で一斉に火の鳥と聖杯で攻撃する・・・というのが定石ですねぇ」
「ふぅん。全員で物理で殴れってわけにはいかないみたいだね・・・で、その城塞騎士役は誰がやるんだい」
「たいがいが私でしたねぇ」
「は? あんたが?」シフは心底仰天したというようにエルマンをまじまじと見つめる。
「え、えぇ・・・」
「何で?」
「さ、さぁ・・・何で、でしょうねぇ? 多分一番手馴れてるからってのと、皆さんあまりやりたくないからかと。恐らく今回も私がやることになるかと思いますがね」
「そんなことはさせないよ!!」 シフの雄叫びに、エルマンは一瞬開眼してしまう。「・・・へ?」
「何だい何だい情けないねぇあんたの周りは!! こんなちっこくて貧弱な身体の奴に、何で城塞騎士なんかやらせるのさ!! 腐竜のかちあげなんか喰らったら、あんた一発で身体中バラバラになっちまうじゃないか!!」
エルマンの両肩を掴んで揺さぶるシフ。首をガクガクさせつつも、エルマンは必死で抗弁する。「でも、そうしないと誰も後ろの方々を護れんのですよお!!」
「じゃあ今回はその役、あたしがやるよ!!」
「へ?」シフの言葉に、エルマンは一瞬呆然となる。やがてその糸目からぽろぽろと涙がこぼれだした。「う、嘘だ、嘘ですこんなの・・・
じょ・・・常識人だ・・・このシリーズ始まって以来の・・・ううぅ」
「ほらほら泣くんじゃないよ。あんた術は得意そうだし、後ろから火の鳥ぶっ放してくれればいいじゃないか。
世の中には適材適所っていう言葉があるだろう。あたしはローザリア重装兵であんたたちを護るから、安心してな」
「重装兵? 城塞騎士じゃないんですかい」
「城塞騎士とはいえ、一発喰らったらそこでおしまいじゃないか。その点重装兵なら、装備さえきちんとしておけば確実に何回か奴らの攻撃は耐えられる。あたしなら大丈夫だよ」
「ううう・・・シフさん、いえシフ様・・・お申し出は大変ありがたいんですが、装備にべらぼうにお金がかかってしまいますよぅ」
「だからこそのあんたの交渉術の出番だろ? あんたがしっかりお金を稼いであたしの装備を揃える、それで万事解決じゃないか」
エルマンの涙はもう止まらない。「か、神様だ・・・女神様だ、シフ様、貴方こそ本当の神様です!!」
「いやだねぇ、様はやめとくれよ。ちょうどダークも意外と交渉には長けてるみたいだし、二人で協力すればお金はすぐにたまるさ。あとは・・・」
ちょうどそこへ、女性の声とノックの音が響く。「遅れました。失礼してもよろしいでしょうか」
「あぁ、ちょうどいいところに。遠慮はいらないよ、入っておいで」
そこには金髪を丁寧に切りそろえ、ローザリア風の衣装を身にまとった小奇麗な少女が礼儀正しく立っていた。「私はイスマス候ルドルフの娘、ディアナと申します。どうぞお見知りおきを」
「イスマス候? ということは、シフさんのお話にあったあの例の襲撃の・・・なんとまぁ、ご無事でいらっしゃったんですねぇ」
「たまたま浜辺で、あいつとよく似た目をしてる娘を見つけたもんだからね。旅は道連れ、ちょうどいいから連れてきたんだよ」
ディアナはすっとエルマンの前に進み出て膝をつく。「モンスターは私たちの仇敵。それはローザリアでもフロンティアでも同じこと・・・ジュエルビースト討伐、微力ながらこのディアナ、是非ご一緒させていただきます」
「ディアナは弓が得意なんだよ。なんたってローザリアの薔薇騎士だからね!!」
「おぉ、そりゃ頼もしいですねぇ! こちらこそ、あまりお役には立てませんがよろしくお願いします!」
「力なき民を護るは、貴族として当然のこと」ディアナは目をりんと見開いて宣言する。「弓兵は前列には立てませんが、そのかわりに敵を足止めする技があります。大丈夫、貴方にはモンスターの指一本触れさせはしません」
「じょ・・・常識人だ、常識人その2ですうぅううう!!! ここここれ夢じゃないっスよね!?」
エルマンの糸目からはもはや滂沱の涙が止まらない。「うぅぅ・・・一体何周ぶりでしょう、ちゃんと旅商兼術法士として働かせていただけるのは」
「そのかわり、ちゃんとお金を稼いでおくれよ。それとダークもだけど、きちんと術の威力も上げとくんだよ」
嬉し涙のエルマンをそのままに、ディアナが尋ねる。「シフ。それで、残りの仲間はどうするのですか? あと一人ほどは、前列での護衛役が必要かと」
「あてはあるから心配しなくていいよ。そいつには城塞騎士として頑張ってもらうつもりだ」
「あて? もしかして、騎士団領からラファエルさんを引っ張ってくるんですかい」
「あぁ、あいつね。確かにそこそこ出来る奴だけどね、あたしが決めてるのは別の奴だ。とりあえず、クリスタルシティに戻ってみよう」



「いないねぇ・・・」
クリスタルシティで情報を探り続けて数日。シフ一行は全く姿を現さない待ち人を待ちながら、宿屋で今日もため息をついていた。
「くそぅ。こんなことなら、クリスタルパレスに行くって言ってた時に一緒に行くんだった。これ以上迷惑はかけられないからってあいつは一人で行っちまったんだけどねぇ」
「イスマス城にもいらっしゃいませんでしたしねぇ・・・思い切ってクリスタルパレスに行ってみます? ディアナさんがこちらにいらっしゃるとお伝えすれば、きっと王宮にも入れますよ」
「いいえ」シフとエルマンの会話を聞いていたディアナはふと呟く。「もう結構です。あの子──アルベルトが生きて殿下への伝令の務めを果たしたと分かれば、私はそれで十分です。シフ・・・弟を助けていただき、ありがとうございました」
「いいのかい? あんた、許嫁だって待ってるんだろ。殿下が心配するよ」
「でぇ!?」エルマンが天井に頭をうちそうになるほど飛び上がる。「し、し、し、シフさんもしかして、でぃ、ディアナさん、いやディアナ様ってまさか・・・ナイトハルト殿下の奥様、つまりローザリア王国の次期お妃様!?」
騒ぎ出したエルマンを後目に、ディアナはため息をつく。「シフ・・・だから私は伏せておいてくださいと申し上げましたのに」
「こういうことはいずれバレるよ、特に商人の情報網はバカにしちゃいけない。だったら早めに言っておいたほうがいいだろう?」
「それなら早くクリスタルパレスに行きましょ! 殿下だってディアナ様のこと、滅茶苦茶心配されてますよ!!」
「いえ」ディアナはきっぱりと言う。「もうこれ以上、現れない弟を待っても仕方ありません。無事ならそれで結構・・・見てのとおり、イスマス城も崩壊し父も母も亡くなった・・・
ならば、一刻も早くジュエルビーストとサルーインを倒す、それが先決でしょう? 殿下とて分かってくださるはず」
「じゃ、じゃあせめて、殿下にお目通りぐらい!!」
「今お会いしたら、殿下はきっと私を離しはしません。そうなればジュエルビースト討伐など出来なくなってしまう。だから・・・」
「ハハハ、一本気だねぇ。殿下もあんたのそういうトコに惚れたんだろうね」場を和ませるようにシフが豪快に笑う。ディアナの頬がほんのりと紅くなった。「い、いえ、そんなことは・・・」終始固かったはずのディアナの表情が、少しだけ少女のそれに戻る。
「と、とにかく明朝、ここを出発しましょう。騎士の方でしたら、未熟な弟よりも適任が他にいらっしゃるでしょう」
ディアナはそれだけ言うと、さっと部屋を出ていく。シフはその後ろ姿を見送りながら、ふと呟いた。
「エルマン。バーバラの話が本当だとすれば・・・あんたもだけど、あの子たちもあんな苦労を何度も繰り返してることになるのかね。どうにかならないのかい」
「ジュエルビースト封印のようにイスマス城崩壊を防ぐ手立てがありゃいいんですが・・・私らがイスマスにたどり着くころにはいつも必ずイスマス城は全滅していましたから。恐らく、どうしようもないんでしょうねぇ」



さらに数日後。所変わってメルビル、エリザベス宮殿内。
「冒険ですか! 面白そうですねぇ、是非行きましょう!!」
シフはメルビル親衛隊・ジャンに声をかけていた。
「あの、シフさん・・・この方私も知らんわけじゃないですが、腕はともかく性格が・・・」
「何かいけないことでもあるのかい? 腕がたつならいいじゃないか、性格だって悪くなさそうだよ?」
「そーいう問題じゃないんですってば!! 迷いの森でうっかり殺されかかるわ皇女様の護衛で居眠りするわ敵の罠にまんまと引っかかって私らまで巻き込むわ、親衛隊としてどうかと思うウッカリ行動がしばしば」
「あの、シフ・・・」ディアナが申し訳なさげに口を挟む。「帝国はローザリアの敵性国家。彼の人柄や能力はともかく、立場的にどうかと・・・」
「そんなことは関係ないよ。あたしが連れてくと決めたんだ、細かいことはいいっこなしだ!」
「まーそういうことで、皆さんよろしくお願いしますよ! さ、行きましょう!!」
エルマンやディアナの不安をよそに、シフは強引にコトを運びジャンも全く気にしない。「ジュエルビーストですか〜、噂には聞いていましたがどれだけ強いのやら。恐ろしさで武者震いがしてきますねぇハハハハハ!!」
「・・・・・・ちっとも恐ろしげじゃないんですがそれは」
「エルマンさん、ご心配には及びませんよ。私が来たからにはもう大丈夫、どーんと大船に乗ったつもりでいてください!」
「・・・・・・泥船フラグが思い切り立ってる気がしますけど、大丈夫ですかねぇ・・・・・・」



「というわけでお仲間も揃ったことですし、装備揃える為に早速お金稼ぎ始めますよぉ〜!!」
シフの故郷でもあるバルハラント雪原。エルマンは意気揚々と商売道具を背負い、全員に発破をかけた。ジャンもノリノリだ。
「おっ、交渉ですかいいですねぇ〜! 私も一度旅商というものをやってみたかったんですよ」
「え? い、いやあのジャンさんは護衛をお願いできますか? それに私が言うのもアレですが、貴方もうちょい修行が必要かと思うんですよ・・・」
「ハハハ、何故です? 私の必殺剣ブラッドスパルタンはお気に召しませんか?」
「ってアンタ自分のBPの酷さ考えたことがあるんスか!? 一度倒れでもしたらもう一度ブラッドスパルタン撃つまで何ターンかかってんですかアアアアア!!」
「大丈夫です、サルーイン戦までには何とかなりますよ♪」
「ジュエルビースト戦までに何とかしなきゃならんでしょーが!! BPも伸びないからすぐに底を尽きちまいますし、あぁもう・・・」
そこへシフが割り込む。「ちょっとちょっとめんどくさい喧嘩はやめとくれよ。さて、エルマンとダークは交渉として、あたしとジャンは護衛。ディアナ、あんたはどうする?」
「護衛・・・でもいいのですが、このあたりには良い薬草があるようですね。ちょうど薬草の勉強をしておりましたから、この機会に試してみるのも良いかと」
「おぉ、薬草摘みの方がいらっしゃると助かりますねぇ〜。交渉ついでに良い小金稼ぎになりますし」
「ところで、エルマン・・・」ディアナはきょろきょろと周りを見回しながら尋ねる。「交渉相手の方はどこにいるのです? この雪原には今の所モンスターばかりで、ガトの村以外に人間の姿がないですが」
「へ? いや、ですから交渉ってのは、モンスターとするものですよ?」
「え・・・・・・?」ディアナは一瞬穴があくほどエルマンを見つめ、一歩後ずさる。
彼女の様子が明らかに変化したのに気づかず、エルマンは笑いながら懐から匂い袋を取り出した。「そうでした、ディアナさんはあまりイスマスの外に出たことがないんでしたっけね。
あちこち旅をしてるとどうしても、人のいないところに来ちまうこともあるもんですから。そんな時に役に立つのが、モンスターとの交渉による物々交換なんですよ。この匂い袋をつければ、穏やかなモンスター相手なら・・・」
「触るな!!」匂い袋は怒声と共に叩き落とされる。呆気にとられたエルマンが見上げると、ディアナの碧い眸は怒りと憎しみで燃え上がっていた。「モンスターは父上、母上の仇・・・イスマス城はモンスターによって凌辱され、破壊され、城の者たちも皆食いちぎられた・・・それを知っているであろうに、お前は!!」
「は、はわあああ・・・?」何が起こっているのかも分からず、エルマンはディアナの迫力に腰を抜かしてしまう。ディアナの怒りは止まらず、懐から剣を抜いた──彼女の愛剣とも言える、通称「剣の女王」。その青く煌く刃が真っ直ぐにエルマンに向けられる。
「モンスターに与するならば、お前とてモンスターと同じ! 許さない!!」
「やややめて下さいディアナさん、ひぃぃいいい!!」
顔面蒼白になったエルマンは思わず両腕で頭を抱える。ガキン、と金属同士が火花を飛ばす嫌な音がそのすぐ頭上で響いた。
次の瞬間には、見事にエルマンの帽子が血みどろに・・・なんてことはなく。
「そこまでです。ディアナさん」エルマンとディアナの間に素早く割り込んだジャンが、ディフェンダーでエルマンを剣の女王から守っていた。その表情には先ほどまでの能天気さは微塵もなく、ただ冷徹にディアナを見据えている。
「どきなさい! 帝国の者に、父上母上の無念が分かるわけがない!!」
「ほう。復讐の為なら市井の者にすら刃を向けるのがローザリアの薔薇騎士ですか」
その言葉に、ディアナの手から一瞬力が抜ける。その隙を狙い、ジャンは見事に剣の女王を払い飛ばした。ディアナの手から離れた青い刃は、弧を描いて呆気なく雪原に刺さる。
「ディアナ! めんどくさい喧嘩はやめろって言っただろう?」一瞬のうちにディアナの背後を取ったシフが、力まかせに彼女を両脇から抱える。シフに思い切り抱えられ、ディアナの両脚は宙に浮いた。「は、離してくださいシフ! 私は・・・!」
「エルマンを殺さなきゃ、かい? 話したはずだよ、エルマンだってイスマス城の人たちと同じように殺されたことがあるってね!!」
「・・・・・・!!」
「いいから落ち着くんだ。一旦村に戻ろう」



翌日。まだ日も射すか射さないかという早朝の雪原で。
エルマンはダークを伴いつつ、たった二人でモンスターとの交渉に勤しんでいた。
「・・・おい。何故このような時間に交渉をやる・・・?」
「仕方ないでしょ、もうディアナさんの前じゃ交渉は御法度ですよ!! 昨日の宿での空気たるやもう最悪だったじゃないですか・・・ビエックシュ!! うう、寒ぅ・・・」
「だが、夜が明けかかっているとはいえこの時間はまだ凶暴なモンスターも多いぞ」
「だからこそのダークさんですよ。いざとなったら火の鳥お願いしま・・・って、あ! 早速手頃なヤツがいましたねぇ」
東の洞窟入口付近にゴブリンの集団を見つけ、エルマンは匂い袋をかざしながらトコトコ走っていき交渉を始める。「さぁてお客さん寄ってください見てください、この、朱砂を削った粉で染めたソックス! どうですこの赤、キレイでしょう? キレイなだけじゃーございません、この朱砂、なんとびっくり身体を温める効果もありまして・・・」
「また詐欺か。そんな真似をせずとも、ナイフでもちらつかせて睨みをきかせれば飛ぶように売れるぞ」
「(小声)ちょちょちょっとダークさん黙って! つーかアンタ今までそんなやり方で交渉してたんですかい!?」
「それ以外にどんな方法がある」「ああもう・・・」
そんな会話を気にもせず、ゴブリンたちは並べられたソックスを物珍しげに眺めては匂いを嗅いでいる。交渉はうまく進んでいるかに見えた・・・が、その時。
エルマンたちの背後に近づいてきたものに気づき、突然ゴブリンが悲鳴を上げた。
「ピ、ピキャー!!!」飛び上がって脱兎の如く一目散に駆け去ってしまうゴブリンたち。「え、な、何で!?」「敵か!?」
ダークが瞬時に細剣を構える──が、そこにいたのはモンスターではなく。
「あれ? ディアナ・・・さん?」
ぽかんとするエルマンの前に、突如現れたローザリアの少女はつかつかと歩み寄る。表情は氷のように固い。「姿が見えないと思ったら、こんなところにいたんですか・・・一体何をしていたんです?」
「あわわ、ち、違いますよ! 私しゃただ、酔っぱらって村の外に出ちまったダークさんを介抱してただけですから!!」
「何故俺のせいにする・・・?」「いや、だから話合わせてくださいってば!!」
ディアナは二人の小声のやりとりも気にせず言った。「さっきのゴブリンと、交渉していたのでしょう?」
「う・・・」エルマンは観念して膝をつく。だが、必死で両手を振り回して抗弁することは忘れない。
「あのねディアナさん、聞いてください。
人間にもローザリア人にクジャラート人にバルハル族にと色々いるように、モンスターだって色々なんですよ。ワロン島でも見たでしょ、ゲッコ族を。あの人たちはサルーインから生まれた、それこそモンスター同然の種族ですがとってもいい方々ですよ、私が保障します!!
そりゃ、サルーインの毒気にあてられて凶暴化しちまったモンスターも多いし、そういう奴らはこちらを襲って来たりもしますが──
中にはね、そうじゃない穏やかなモンスターだって少なからずいるんです」
「・・・・・・」
「イスマス城の襲撃は、多分サルーインに強烈に当てられた奴らがやったことですよ。そいつらは当然戦って追い払わんといけませんが、全部が全部というわけじゃ。それに、私らみたいな流れ者はこうでもしないとお金が稼げないんですよ」
「ごちゃごちゃ言っているが結局金が最大の理由だろう」「ちょっとダークさんってば! いつも沈黙してる癖にこんな時だけ突っ込むのやめてくださいよ、だいたいアナタ35行ぐらい前まで殆ど喋ってなかったじゃないスか!!」
エルマンは小声でダークを怒鳴りつけ、素早く笑顔を取り繕ってディアナに向き直る。「ですからディアナさん、あの・・・」
そんな彼を前に、ディアナは静かに呟いた。「・・・・・・先ほどシフから、生態系の話を聞きました。
この世界には四天王と呼ばれるモンスターの王がいて、彼らが自然界の調和を保っているそうね」
「え、えぇそーなんですよ、私らもそれで散々苦労させられてねぇ。あいつら・・・いえ、あの方々人使いが荒くってね、やれ借りたものを返せだのあれを貸せだのあれ取ってこいだのであっちこっちお使いをさせられた挙句に、モンスターの数を調整してくれと来やがりまして。頂くものは頂いたんでいいんですが、自分でやれよって話ですよねぇ・・・
って、そのことをシフさんが?」
エルマンの早口のお喋りを聞きながら、ディアナの表情は少しだけ緩んでいた。「えぇ。シフは言っていました・・・村を護るため戦う必要はあるが、無暗やたらにモンスターを殺すのは良くない。全滅なんてさせようものなら生態系に影響が出て、私たちの生活もどうなるか分からないと」
「いや〜・・・なかなかどうして、見かけによらずシフさんは一番の常識人なんですねぇ。ゲラハさんといい、この世界じゃ見かけと常識人度合が反比例しますねぇ。中には見かけも中身も常識っぱずれな方もおりますが」
「そうね。常識が分かっていなかったのは私です・・・・・・本来の目的も忘れて、貴方に酷いことをしてしまった。シフの言うとおり、貴方だってモンスターに酷い目に遭わされていたのに」
ディアナはそっとエルマンの前で膝をつく。「え、ちょっとディアナさんやめてください! 私だって悪かったんです、貴方のお気持ちも分からずに目の前で交渉とかやっちまって、こちらこそスミマセンでした」
「ただ、エルマン。貴方には理解してほしいのです。
頭では分かっていも、心で納得出来ないこともある──私は決して、モンスターを許すことは出来ません」
「も、勿論そいつは分かってます。なるべくディアナさんの前では交渉をしないように・・・って、あれ?」
エルマンは気配に気づき顔を上げる。その視線の先には、木陰からこっそりこちらの様子を窺っているゴブリンの子供がいた。
彼はトコトコとエルマンのもとにやってくると、物欲しそうにひょいと小さな両手を差し出した。「・・・あぁ、そういえばまだ交渉の途中でしたねぇ。なになに、お母さんが冷え性で困ってるから母の日のサプライズプレゼントにソックスが欲しい、と・・・え、えーと・・・」
そこまで話して、エルマンはこわごわディアナを振り返る。彼女はといえば、何かに耐えるように腕を組みながら後ろを向いていた。「構いません。続けて」
「は、はいぃ・・・それで、君はお返しに何をくれるのかなぁ〜?」
「ピー!」子ゴブリンは嬉しそうに跳ねると、背中から弓を取り出した。一瞬エルマンの眼が大きく見開かれる。「おぉおおおおお!? こ、こりゃドビーの弓じゃないですか! 相当な得物ですよ、売ってお金にしてもいいですし、勿論武器にしても重宝しますし! 毎度ありがとうございますっ♪」
「ピー! ピッピキピー♪」子ゴブリンは大喜びでソックスを受け取ると、何やら歌らしきものを歌いつつ木陰に戻っていく。それをじっと見ていたダークがそっと呟いた。「おそらくこのドビーの弓は家宝級・・・こっそり持ってきたようだな・・・お前は心が痛まんのか、ほどなくあの子の家庭は修羅場に」
「そこまで私の関知するこっちゃありませんよ!」エルマンは出っ歯の間から思い切り舌を出す。だがディアナに向き直るとまた満面の笑顔を取り繕って見せた。「というわけでディアナさん、良い弓が手に入りまし・・・」
「・・・・・・」
「い、いえ、スミマセン・・・こいつは売ってお金にしましょう」背を向けたまま答えないディアナに恐れをなし、エルマンはすごすごと元来た道を戻ろうとする。が──
「エルマン。その弓、強いのですか?」
「え?」思わぬディアナの言葉にエルマンは面食らったが、すぐに喋りだした。「も、勿論です! さすがに強化弓やクジャラート弓には及びませんが、この時期にタダ同然で手に入る武器としてはなかなかいい物ですよ! 少なくともディアナさん、今の長弓よりは良いかと」
「では、ジュエルビースト討伐にも役に立つわね」つかつかとエルマンに歩み寄ると、ディアナは少しの逡巡の後、ゆっくりその手から弓を受け取った。「この弓で、ジュエルビーストを止められるのならば──サルーインを止める足掛かりになるのならば。私はモンスターの弓でも何でも使いましょう。
それから、これを」
そう言いつつエルマンに差し出されたディアナの手には、上質の糸で織られたソックスがあった。「あれ? こいつは・・・」
「キットンソックスです。私の使い古しですが、売ればそこそこのお金になるのではないでしょうか。お詫びのしるしです」
「と〜んでもありません! そこそこどころか相当のお金になりますよ、いや〜良かった良かったありがとうございますぅ! いつもの場所になかったからどこ行っちゃったかと思ってたんですよぉ〜」
「いつもの場所?」「あ、え、いや、何でも・・・ヘヘヘ」
ダークがエルマンの耳元でささやく。「・・・大概、イスマスに忍び込んでこいつをかっぱらってトンズラして勇気の証と一緒に売り飛ばすのがいつものルートだったな」
「だ・か・らぁ!! ダークさん余計なこと言わんでください、バレたら今度こそ私殺されちまいますって!!」



そして数日後、ウエストエンドパブ。
「いやーエルマンさん、御柱戦といっても貴方が心配されていたほどのことはなかったですねぇ! ディアナさんのクイックチェッカーが決まり、ダークさんとエルマンさんのW合成火の鳥が決まりついでに私の聖杯が決まり、見事全ての柱が轟沈! そして何と言ってもシフさんの重装兵は素晴らしかったですよ、かちあげを3回喰らってもまだ大丈夫だったとはねぇ!!」
「あ、あぁ・・・そうですね、ハイ」
ジャンが陽気に音頭をとって祝杯を挙げる。柱を特に大した問題もなく突破できたシフ一行は、皆ほっとした表情で一息入れていた──ただ一人、エルマンを除いては。
「エルマン、どうしたのですか? 気分でも・・・」
じっと何事かを考えていたエルマンは慌てて笑顔でおどけてみせる。「いえいえディアナさん、大丈夫ですよ! それにしてもあれだけクイックチェッカーが効果的とは予想外でした、今までも試したことはあったんですがどうもうまくいかなくてねぇ。蹂躙が止められるのは大きかったですよ、さっすがローザリアの薔薇騎士様ですねぇ!」
「いえ・・・エルマンが交渉であの弓を手に入れてくれたおかげ。その証拠に、それまでの長弓で試したら全く効かなかった・・・モンスターの弓に、あそこまでの力があるとは」
そこへジャンが割り込んでくる。「おっ、何の話ですか? ディアナさん、いよいよ交渉をやる気に?」「そ、そこまでは言っておりません!」
「ジャン、アンタちょっと騒ぎすぎじゃないのかい。柱は落としたとはいえ、まだ御本尊が残ってるだろ」とは言うものの、シフもかなりの上機嫌だ。「全く、あの朝はアンタ一人が呑気にグースカ寝てた癖して」
「あの朝? 何のことですか?」
「面倒ですから15行ぐらい前のシーンを参照してくださいよ。全くもう・・・」
エルマンはそう言いつつ席を立つ。「ちょっとジャンさん。申し訳ないんですが、ご相談したいことがありますんで来てもらえます? なに、ほんのヤボ用ですんで」



「どうしたんですかエルマンさん、さっきから難しい顔で。せっかくの面白いお顔が台無しですよ」
エルマンはジャンを伴い、パブ裏手の川べりに来ていた。ジャンの冗談にも笑わず、エルマンは腕組みしたまま話し出す。「あの・・・相談というのはですね、BPの件です」
「BP? あー、もしかしてエルマンさん、なかなかBPも身長も伸びなくてお悩みで?」
「いや違いますって! つか身長関係ないでしょ!?
前にも言いましたけど、貴方のBPのことですよ!!」
「あぁ、私のことでしたか。こりゃ失礼しました、ハッハ」「いや、あの・・・」
エルマンはひとつ大きくため息をついて話し始めた。「何回かご説明しましたが、ジュエルビースト封印には相当量のBPが必要です。前列で盾になって下さるシフさんはともかくとして、シムラクラム&聖杯役のディアナさんも最低でもBP20が必要、そして残った私ら3人はオーヴァドライヴ役ですから、15〜17のBPが必要になります。
ジャンさん、貴方最大BPはおいくつですか?」
「17ですが、それが何か? オーヴァドライヴは出来るでしょう?」
「・・・・・・まぁ、それは結構です。皆さん現時点で必要BPには達しているからいいんですが」
「何が問題なんです?」
「・・・貴方の回復BPはおいくつですか」
「ハハハハ、恥ずかしながら覚えてないんですよ」「・・・・・・あのねぇ・・・・・・(プルプル
今、2です。オーヴァドライヴしてもかすみ二段ぐらいしか出来ません」
「いやー、そりゃ参りましたねぇ。でも大丈夫ですよ、かすみ二段を5連発すりゃ、うまくいけば一人連携も出せます!」
「全然大丈夫じゃないッスよぉ!!」エルマンはもはや半泣きになりながら突っ込む。「火山であれだけ頑張ってフライバイとかかと切り覚えたのは何だったんスか、このままじゃジャンさんほぼ何も・・・」
「大丈夫、斧技は無理でも私にはこの長剣が。必殺の共震剣をお見舞いしてやりますよ!」「だからそれも出来ないんですって!」
「あぁ、泣かないでください。帝国皇室に伝わるこの宝剣ロペラで、必殺の乱れ突きを・・・」「もっと出来ませんってぇ!! 全くもう、うぅう・・・」
遂にがっくりと膝をついて泣き出してしまったエルマンを見て、ジャンはさすがにきまり悪げに頭をかいた。「あ〜・・・いやぁ、なんだか申し訳ありません。
でも、最善を尽くしてこの状況なら、仕方ないでしょう? 大丈夫、道はきっと見つかりますよ」
その言葉に、エルマンはふと泣きやんで顔を上げる。「もう・・・何回かBP不足に悩まされたことはありますが、初めてですよ貴方のようなかたは。でもまぁ、逆にちょっと安心しました」
「え?」
「というのはですね。
私も以前BP不足で悩みに悩んで、もうパーティから抜けちまおうかと思ったことがあって。
前の時にも、ゲラハさんがBP不足で悩まれていて・・・彼、人知れずパーティから抜けようとしてました。その時は必死で止めたんで事なきをえたんですが」
「人にドラマありですねぇ〜。でも、いずれもどうにかなったんでしょう? エルマンさんがここにいるということは」
「ま、確かに何とかなったんですがね。それもあって、ちょっと気になってたんですよ。もしかしたらジャンさんも、抜けようとか考えてるんじゃないか・・・って。
ですが今のジャンさん見る限り、心配する方が損だったみたいスね」
「ありがとうございます! 私を心配していただけるとは、感激ですねぇ。さすがはチーム随一の愛と魅力の持ち主ですね!!」ジャンは感極まってエルマンの両手をとってぶんぶん振りまくる。ストレートすぎる感情表現に、エルマンは耳まで真っ赤になってしまった。
「は、はぁ!? わわ私しゃただ、貴方に今抜けられちゃ大損だと思っただけっすよ!!」
「ディアナさんの心を溶かし、あのダークさんとも協力し、シフさんとも連携し、しまいには私の心配までしてくださるとは。まさに愛の糸目天使! さすが何度も修羅場を潜り抜けてきた方は違いますね」
「だあぁ恥ずかしいからそういう言い方は後生ですからやめてくださいぃ! つーか何すかそのこっ恥ずかしい二つ名、私しゃただの会計係ですからね、それ以上言うと殴りますよ!!」
「おっ、今度は今流行りのツンデレってヤツですか? さすがは芸人さんですねぇ」
「いや本音をそのまんま言っただけッスから! つか、ツンデレってもはや流行りでも何でもないし!! 全くもう!!」
喚きまくるエルマンを後目に、ジャンは呑気なものだった。「さぁて、夜も遅いですしそろそろ寝ないと、身体に毒ですよ。現状どうにもならんことをくよくよ気に病んでも仕方ないですから! それじゃ、お先に失礼♪」
それだけ言うとジャンはさっさとパブへ戻っていく。後には唖然とするしかないエルマンだけが残された。
「もう・・・・・・何なんでしょ、あの人は」ため息をつきながらぺたんと川べりにあぐらをかくと、エルマンはじっと腕を組む。「とはいえ現実問題、どうにかしなきゃならんのですよねぇ。こんな時に限って姐さんたちも留守ですし・・・
やはりあの方法しか・・・・・・あ」
ふと頭を上げると、そこには平和そのもののウエストエンドの綺麗な星空があった。「しまった。ジャンさんに助けていただいたお礼を言うの、忘れてましたねぇ」





ジュエビ決着編〜そこの居候ジャミルみたいに、冒険に行きたいなぁ〜!!〜へ つづく


 


 

 

 

前作にひきつづき、ジュエビ本戦が中編に追いやられましたorz
エルマンがこのパーティ随一の愛と魅力の持ち主というのは、途中どうだったか忘れましたが最終的には真実です。
特に魅力は最終局面では62。勿論チームトップです。愛も結構早々と60到達してたし。
まーそれにしてもこのシフ周のジュエビ柱戦はラクだった。クイックチェッカーがあれだけ効果的とは・・・やっぱりドビーの弓が良かったのかな? それともディアナ(海賊)が良かったのかな?
そしてやはり前列にガッチガチに固めた重装兵がいると格段に楽になりますね。あとは、知力最強のダークをあえて前列に出して炎のロッド火の鳥を撃たせたのが良かったか。
この周で問題になったのはやはり次のジュエビ本戦。ジャンのBPがやはりネックになりました・・・しかし彼はジュエビ戦以降で驚異的な汚名挽回、いや名誉挽回をかましまくってくれましたのでそれもまた次回以降。
そして今横で旦那がちょうどジュエビ封印戦真っ最中ですが、柱はやっぱりクイックチェッカー作戦で何とかなりましたが本体で大苦戦。殿下以外HP200台という状況じゃ厳しいのか、それとも今まではたまたまオレンジ蛙がデレ期だっただけなのか・・・


しかし、エルマンの初期ステはかなり最悪だという事実に今更ながらに気づいた。
ワーストは器用さ・素早さ・知力の3つが1の騎士団騎士だと思ってたけど、ステの値全部足してみたら彼よりエルマンの方が低いのな・・・(エルマン30、騎士団騎士32) さすが自他共に認める戦闘苦手設定。
ひょっとしたらエルマンって全バトルキャラ中最低な初期ステかと思って慌ててアルマニ読み直したら、下には下がいてバファル帝国兵がステ合計29(参考までに、主人公にしなかった場合のアイシャの初期ステ合計が34) ただ、名ありバトルキャラでは当然エルマンが最下位なんですが。やったー♪(喜ぶな)
それでもここ数周、打倒真サルの要としてちゃーんと頑張っててくれていることを考えると、ミンサガにおいて序盤の初期ステがいかにアテにならないかということが分かるな。



ジャミダウエルマンの三人旅とか、バーバラ姐さんとのエルマン実質一人旅とかなると話はまた別だけど・・・・・・(ガクブル

 

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